1998 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者のためのロングタームケアの統合的実践プログラムの開発に関する研究
Project/Area Number |
09610215
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Research Institution | Taisho University |
Principal Investigator |
宮崎 牧子 大正大学, 人間学部・人間福祉学科, 専任講師 (40257738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安岡 笑美子 会津大学短期大学部, 社会福祉学科, 助教授 (50310181)
松木 美佐子 東海大学, 健康科学部, 専任講師
野口 典子 中部学院大学, 人間福祉学部, 教授 (10142647)
巻田 ふき 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教授
佐藤 嘉夫 岩手県立大学, 社会福祉学部, 教授 (20073033)
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Keywords | 高齢者 / ロングタームケア / 統合 / 実践プログラム |
Research Abstract |
介護ニーズ調査分析の枠組みとして,まず,高齢者本人あるいは家族がどのような介護ニーズを持っているのか分析し、さらに,保健・医療・社会福祉のサービス提供者が,介護ニーズを持つ対象者に対してサービス実施内容の充足度を分析している.調査実施地域は,東京都内,愛知県知多半島地域,福島県会津若松市及びその周辺地域とし、各実旋地域ごとにその調査結果の解析をする.介護ニードについては、家族構成・住居・社会福祉サービス・老親扶養に関する意識・経済的な基盤などが,複雑にからみあい出現してくる.かつてのように,家族との同居が介護ニードを把握するものではなくなっている. 都市社会と農村社会の地域性は確かにある.例えば、依然として女性が介護を担うという意識が強いのは、農村社会ではある.しかし、事例から検討してみると介護に対する意識や社会福祉サービス利用に対する意識は、地域というより個々人の意識でかなりの格差がある.ただ総体的にみると、やはり農村地域では、家族が介護をする意識が根強い面は否めない.さらに、社会福祉サービス利用なかでも特に在宅福祉のサービスであるホームヘルパー、デイケアセンターの利用については、近隣の目を気にする傾向が強い.したがって、家族は在宅福祉サービスを利用したいが世間体を気にして利用を控える傾向がある.一方、都市社会では、家族がいても利用できる社会福祉サービスをできる限り利用しようという意識の強い事例もみられた. 高齢期のロングタームケアの統合的実践プログラムを検討するには、さらに事例検討を各地域で行なう必要がある.
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