1998 Fiscal Year Annual Research Report
[情報化」の進展に伴う家族の「個別化」と新しい関係の契機に関する実証研究
Project/Area Number |
09610220
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Research Institution | Kure University |
Principal Investigator |
磯田 朋子 呉大学, 社会情報学部, 助教授 (90193391)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 道代 大手前女子短期大学, 助教授 (00219023)
清水 新二 国立精神, 神経センター精神保健研究所・システム開発室, 室長 (40113493)
香月 保彦 呉大学, 社会情報学部, 助教授 (70279090)
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Keywords | 私事化 / 個別化 / 情報化 / real nameでの関係 / nicknameでの関係 / anonymousでの関係 |
Research Abstract |
1 研究テーマに沿って、関連領域の文献研究を行った。 とくに、その一環として、コンピュータネットワーク上の公共性について再考すべく、ハーバーマスの「公共性の構造転換」をテキストとして、研究会を開いた。 その成果として、ハーバーマスの理論への理解を深めるとともに、以下の点に着目する契機を得た。 (1) 公共性の成立における公私の分離の重要性について (2) 公共性における公権力に対する批判能力という観点について (3) 私的領域における、個人の確立と、公共性の成立の関係について (4) 私的親密領域の成立基盤について (5) 個の確立と、文字コミュニケーションのもつ意味について 2 昨年度に引き続き、情報化の現状の理解に向けて、Web上の掲示板などを通して、いくつかの事例にアプローチした。コンピュータネットワークを用いてのコミュニケーションの普及、応用の広がり等に関して、情報を収集した。 3 調査方法の検討及び尺度構成に向けて、統計の基礎と、多変量解析の研究会を開いた。 4 1.で取り上げた文字コミュニケーションのもつ意味をめぐっては、特に、家族外の親密な関係を、real nameでの関係、nicknameでの関係、anonymousでの関係という概念から捉えるという試みに照らして考察し、モデル構築を試みた。 5 上記の点を踏まえて、概念枠組みを作り、を調査票を作成した。
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