1998 Fiscal Year Annual Research Report
高齢社会対応の大学開放の方法と問題に関する国際比較研究
Project/Area Number |
09610254
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
西出 郁代 神戸大学, 留学生センター, 教授 (40030150)
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Keywords | 高齢社会 / 大学開放 / 高齢者教育 / 高齢学習者 / 教育老年学 / 生涯教育 / 大学改革 / 国際比較 |
Research Abstract |
高齢社会に対応する大学開放の在り方を探るための基盤研究として、今年度は日米両国の高等教育機関を対象に実態調査を行った。 米国関係はNational Directory of Educational Programs in Gerontology and Geriatrics(最新版)にリストアップされた全機関に加えて、以前のパイロット調査により明らかになったデ一夕の偏りを是正するために、カリフォルニア州の全高等教育機関を補い、郵送によるアンケート調査を中心に実施した。調査項目は、中高年学生の入学状況、入試等における特例措置、財政面での援助、制度・設備面でのサポート、特別プログラムの実施状況、老年学関連プログラムや授業科目の提供の有無等である。回答分のデータをコンピュータ集計によりまとめた結果、米国の大学で学ぶ中高年学生は確実に増加しつつあり、また高齢学生の学習機会も遠隔教育等により多様化しつつある実態が把握された。 日本の大学に関しては、専門家との会合により、学生の年齢別構成に関するデータの収集が不可能で、標記のような調査の送付先が特定できないことが明らかになった。しかし一方、研究資料や関係機関訪問を通じて、高齢学習者に対する大学開放に向けて積極的に取り組んでいる大学があることもわかり、それらの事例を中心にデータを収集することにした。 今年度は、研究課題に関連して、1998年10月に文部省・神戸大学が開催した生涯学習研究会議「第10回大学開放の在り方に関する研究会」で、「高齢(化)社会と大学開放-米国の事例より」と題して研究報告を行い、パネルディスカッションにもパネラーとして参加した。
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