1998 Fiscal Year Annual Research Report
「韓国の伝統社会再考-植民地時代農村の民族誌的再考察-」
Project/Area Number |
09610309
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
嶋 陸奥彦 東北大学, 文学部, 教授 (30115406)
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Keywords | 韓国 / 植民地 / 民族誌 / 伝統 / 農村 / 社会組織 |
Research Abstract |
本研究の目的は、李朝時代および解放(独立)後の時代と比較しながら、植民地統治下における朝鮮社会の特徴を再検討することにある。(1)植民地時代になされた農村調査から社会組織に関する民族誌的記述を抽出し、(2)個々の農村における社会組織の諸要素の種類とその組み合わせの実態を類型化し、(3)その上で李朝期および解放後と比較して“伝統的社会組織"の持続性および変動の実態を再検討することである。これは、“伝統的農村社会"を単一の理念型としてではなく、諸要素の組み合わせの多様なあり方において捉え、その変化の方向を検討しようとするものである。 この目的にそって、昨年度に引き続き、基礎的資料の収集を主目標として作業を行った。そして戦前の研究の中から、地方行政、社会制度、社会組織、習俗に関する論文、著書を新たに約1500点リストアップした。昨年度分とあわせて、文献目録への収録件数は約1800件である。 その一部、約50点について、その内容を検討し、具体的な民族誌記述の部分を抜き出す作業を進めるとともに、それをデータベース化するための形式の本格的検討にとりかかっている。
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