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1997 Fiscal Year Annual Research Report

日本における内発型農村開発の文化人類学的研究-長野県野沢の事例-

Research Project

Project/Area Number 09610311
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

伊藤 亜人  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50012464)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中村 淳  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (10292715)
岩本 通弥  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (60192506)
Keywords内発型 / 開発 / 自治組織 / 観光 / 伝統 / 家 / 性的分業
Research Abstract

今年度は文献による調査と並行して、前後3回の現地調査を実施して得られた資料の整理と検討をおこなった。すなわち9月8日〜15日の現地調査では、主として聞き取り調査により、在来の自治組織である野沢組および法人化組織である野沢会と行政(野沢温泉村)との関係、野沢における温泉の歴史・温泉権をめぐる村内の慣行権・野沢組による管理と統制・地域別の「湯仲間」組織の沿革と共同浴場の管理、あけび蔓細工の沿革と流通の変遷およびあけび蔓細工専業家庭における経営と仕事、湯沢神社の秋祭りの沿革・年齢組による役割分担、町並み保存運動の経緯と現状などについて資料をえることができた。また12月と1月には国指定の重要民俗文化財である「道祖神祭り」についての聞き取り調査と観察をおこなった。野沢の最も主要な経済活動である民宿経営については、民宿の成立経緯・農業と民宿経営の兼業のあり方・家庭内の性的世代別分業と仕事の季節的変動・雇用労働力などについて概況を把握することが出来たが、建築や施設などのハードウェアばかりでなく経営規模や顧客戦略においても余りに多様な形態が見られることから、今後はよりきめ細かな調査による記述が必要となっている。秋祭りや道祖神祭りについても、スキーブームや民宿経営の普及などによる観光開発にともなう野沢の経済的発展を背景として、その規模や担い手さらには儀礼の再解釈がたえず行われてきたことが分かってきた。あけび蔓細工についても、漆器業や陶芸などの特殊な技術を必要としないにも係わらず、野沢においてかつて農業外の副業として極めて大きな比重を占めてきた経緯と状況が明らかになった。

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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