1997 Fiscal Year Annual Research Report
日本統治下の朝鮮における風俗営業と女性売買システムの展開過程に関する研究
Project/Area Number |
09610349
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
藤永 壮 大阪産業大学, 教養部, 助教授 (00247876)
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Keywords | 朝鮮 / 満州 / 公娼制度 / 売春 / 風俗営業 / 慰安婦 / 人身売買 |
Research Abstract |
本年度は基礎調査として、植民地期の朝鮮で発行されていた『東亜日報』『朝鮮日報』『中央日報』『毎日申報』などの新聞や、大連の日本語紙『満州日日新聞』から、「満州」での朝鮮人風俗営業・女性売買に関連する記事を収集した。また外務省外交史料館・防衛庁防衛研究所図書室などに所蔵されている、非公開史料の調査にもつとめた。とくに本年度は、日露戦争期の軍隊と「売買春」の関係、日露戦後の「満州」における公娼制度の確立過程に焦点をしぼって分析を進めた。この時期の朝鮮における日本軍の行動については『駐韓日本公使館記録』などを参考資料として活用した。 以上の成果の一端は、1997年7月27日の京都大学現代史研究会大会で「『満州』における日本型公娼制度の移植と朝鮮人『接客婦』」という題目で報告し、さらに11月14日には、韓国・釜山大学校韓国民族文化研究所主催の国際学術大会「東アジアの中の韓・日関係」において、「植民地時期韓国人の風俗営業について-中国東北地方を中心に-」というタイトルの研究報告をおこなった。 一方、いわゆる「慰安婦」問題に関する研究の現段階を紹介するために、8月には共著で『いま歴史教育を考える』(全国在日朝鮮人教育研究協議会)を出版した。また6月27〜28日の京都大学人文科学研究所・国際シンポジウム「日・中・朝間の相互認識と誤解の表象」でも、權泰檍・ソウル大教授の報告に対するコメント(朝鮮植民地支配と現代日本・覚え書き」)として「慰安婦」問題に言及した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 藤永 壮: "植民地時期韓国人の風俗営業について-中国東北地方を中心に-" 『東アジアの中の韓・日関係』(釜山大学校国際学術大会発表論文集). 107-125 (1997)
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[Publications] 藤永 壮, ほか: "いま歴史教育を考える-自由主義史観を批判する" 全国在日朝鮮人教育研究協議会, 107 (1997)