1998 Fiscal Year Annual Research Report
日本統治下の朝鮮における風俗営業と女性売買システムの展開過程に関する研究
Project/Area Number |
09610349
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
藤永 壮 大阪産業大学, 教養部, 助教授 (00247876)
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Keywords | 朝鮮 / 満州 / 公娼制度 / 売春 / 風俗営業 / 慰安婦 / 人身売買 |
Research Abstract |
本年度も昨年度に引き続き、植民地期に朝鮮で発行されていた新聞『毎日申報』や、大連の日本語紙『満州日日新聞』などを中心に、「満州」での朝鮮人風俗営業・女性売買に関連する記事を収集するとともに、外務省外交史料館などに所蔵されている、非公開史料の調査につとめた。その他、いわゆる「慰安婦」問題に関する政府公開史料を全面的に収録した『政府調査「従軍慰安婦」関係資料集成』全5巻を購入し、一次史料の再検討をおこなった。その結果は、大阪産業大学研究プロジェクト「近代国家と大衆文化」の例会で報告した。 これまでの研究成果の一部は、「日露戦争と日本による『満州』への公娼制度移植」(『快楽と規制』大阪産業大学産業研究所)と題する論文で公表した。本論文は、日露戦争期の日本軍による「売買春」管理の実態と、これを継承する形で成立した「満州」における公娼制度の特質を論じたものである。一方、「慰安婦」問題に関連して、戦後日本の朝鮮近代史認識の変遷を整理し、韓国に紹介する目的で、「現代日本反動勢力の韓国史認識-日本型歴史修正主義が登場するまで-」(韓国語、『歴史批評』第44号)と題する論文を執筆、発表した。同じく「慰安婦」問題に言及した、国際シンポジウム「日・中・朝間の相互認識と誤解の表象」(京都大学人文科学研究所、1997年6月)でのコメント(「朝鮮植民地支配と現代日本・覚え書き」)も、98年12月に公刊された同シンポジウム報告集に収載された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 藤永 壮: "日露戦争と日本による「満州」への公娼制度移植" 快楽と規制(大阪産業大学産業研究所研究叢書). 57-100 (1998)
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[Publications] 藤永 壮: "現代日本反動勢力の韓国史認識-日本型歴史修正主義が登場するまで-(韓国語)" 歴史批評(韓国・ソウル市、歴史批評社刊). 44号. 286-308 (1998)
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[Publications] 藤永 壮: "權泰檍報告へのコメント-朝鮮植民地支配と現代日本・覚え書き-" 国際シンポジウム 日本・中国・朝鮮間の相互認識と誤解の表象討議集. 222-228 (1998)