1997 Fiscal Year Annual Research Report
中東におけるイスラーム化の進行と社会変容に関する研究
Project/Area Number |
09610359
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
太田 敬子 北海道大学, 文学部, 助教授 (40221824)
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Keywords | イスラーム化 / 東方キリスト教会 / 文化変容 / 中東 / イスラーム社会 / 境界領域 |
Research Abstract |
追加採択分として10月から活動を始めたので,本年度は研究目的を初期イスラーム時代の東方キリスト教諸教会に関する研究に絞り,併せて関係諸言語史料収集及び欧文の研究文献収集を行った。その研究結果は1月20日から22日に国立民族学博物館の地域研究企画交流センターで行われた文部省国際シンポジウム「中東研究の中のイスラーム:ムスリムとマイノリティ」において,'The Syrian Christian Community and Socio-political Changes in the Early Islamic Period'という題目で発表した。文献収集に関しては,まず1次史料としては,シリア語及びアラビア語史料収集を中心に進めたが,8-14世紀を中心としたギリシア語文献,十字軍及びイェルサレム巡礼に関する史料等の収集もでき,短期間にしてはかなり成果があった。参考文献では,東方キリスト教会関係の研究書と論文,アッパース朝時代の中東社会史に関する欧文研究書及び論文を重点的に収集した。特に1993年以降の新しい論文に関しては,入手可能なものはほとんど収集できたと思う。 海外旅費を使って2月21日から3月14日までシリア・イスラエルエジプトを訪問した。シリアではダマスクス大学を,イスラエルではヘブライ大学,テル・アヴィヴ大学,国立国会図書館を,エジプトではカイロ大学及びアレクサンドリア大学を訪問し研究課題について関係分野の研究者のレビューを受けた。
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