1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09610387
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Research Institution | KOBE UNIVERSITY |
Principal Investigator |
鈴木 利章 神戸大学, 文学部, 教授 (30073357)
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Keywords | 重量馬 / 鎧 / 封建制度 / 弓 / 大槍 |
Research Abstract |
従来の封建精度の研究は,国利史上のひとつの重要不制度としての認識に立ち,制度面からの分析が重要視されてきた。その制度的不側面からの研究は、歴史も長く,かつ研究蓄積も多く,したがって詳細にわたっている。またもうひとるの研究側面は国の実質的な力,つまり軍事力の方面ちからの研究であり,武貝、馬貝,よろい,かぶとの方面からの研究であった。こちらの方は,最近の考古学上の発掘の結果,幸運が幸いして木製,革製の武貝もみつかるように,豊かな成果をあげてきている。本科研の研究テーマは,これらの側面からの研究ではなく,馬自体の研究を通して封建制度の特色にせまることであった。2年間の研究のおかげで,だいぶこのあたりの様子が明らかになってきたので以下簡条書に,新知見を記しておく。 (1)英国を含む西欧中性の騎兵は,1050年後より,著しい変化を経験したこと (2)その変化とは,馬高が130cmより150cm以上に改良されたことによること (3)この改良が可能になったのは,スペイン,南伊より良馬が購入され,種馬となったこと (4)その結果,大きな槍を小脇にかいこみ,一列横隙で突撃することが可能になったこと -これが西洋中性の騎兵のイメージである- (5)それ以前は,槍は投げ槍,手引き弓も使用していたこと (6)この結果をわが国にあてはめれば、絵巻物にある馬は大きく描かれすぎ,あくまで弓を中心とした騎兵で,馬自体は小・中型馬であったこと 以上
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