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1997 Fiscal Year Annual Research Report

ドイツ語圏におけるナショナリズムと文学的モデルネ

Research Project

Project/Area Number 09610512
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

金子 元臣  大阪大学, 言語文化部, 教授 (10081605)

Keywords近代(化) / モダニズム / ナショナリズム / 文化 / ドイツ / 文化主義
Research Abstract

本研究は、19世紀後半以降の文化的モデルネの運動である芸術上のモダニズムと「ナショナルなもの」との関連を探ることを中心的テーマとしている。従って、19世紀後半に急展開する産業資本主義的近代化という背景の中でモダニズムといわゆるナショナリズムの関わりをまず明らかにすることが第一の課題となる。研究費決定の通知が秋口であったので、本年はミュンヒェンを拠点とした自然主義の雑誌Gesellschaft、ベルリンを拠点とした同じく自然主義の雑誌Freie Buhne(後にNeue Rundshauと改名)を購入し、そこに掲載されている記事の分類作業に取りかかったという段階である。特に両地域を選んだのは、ともにモデルネの運動の中心地であった両都市の文化的・歴史的背景が異なっていることが、モデルネの運動上にどのような相違として現れてきていたかを具体的に探ることにより、分邦意識の強かったドイツにおける「文化」と「地域」との関連の有無、また違いのありようをみるためである。このことはモダニズムとナショナリズムという文化的「差異」と「同一性」、言葉を換えれば地域的「局地性」と「包括性」の緊張関係上にある二つの運動を具体的に把握する上で重要な作業となると考えられる。この作業が進み記事の具体的内容の分析が進めば、ともに「文化」に普遍的価値を置こうとするモダニズムとナショナリズムの運動の共通性と反発が明らかになるはずである。
また本年は、日本の明治時代における近代化とナショナリズムとの関連を「文化」の角度から検討するための見聞をえるための作業にも手を広げた。これも今後の重要な課題となると思われる。

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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