1999 Fiscal Year Annual Research Report
ドイツ語テキストデータベース解析辞書構築に向けての理論的・実際的検討
Project/Area Number |
09610522
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Research Institution | Gifu Keizai University |
Principal Investigator |
山田 善久 岐阜経済大学, 経営学部, 助教授 (50192406)
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Keywords | コーパス / グリム兄弟 / HPSG / テキストデータベ-ス |
Research Abstract |
本研究は、ドイツ語電子テキスト資料(コーパス)から、通常の語のレベルを超えて、文ないしはテキストレベルの言語現象を検索可能とするようなシステムを、「テキストデーターベース解析辞書」として構想しこれを実際のソフトウェアとして実現しようとするものである。研究完成年度までに目標としている処理は、形態素解析処理(変化形から基本形、また基本形から変化形を引き出す処理)、構文解析処理(分離動詞、助動詞構文完了形、受動形などの枠構造の解析処理、動詞と助動詞、形容詞と副詞など文脈から品詞・用法を決定させる処理)、そして意味解析処理(同音異義語の処理)である。 本年度は、平成9年度で行った、HPSG(主辞駆動句構造文法)による解析辞書の構築に関わる理論的問題を再検討し、その成果の一部は「ドイツ語の機能解析に向けて(3)」(岐阜経済大学論集第33巻4号)として公表した。またこれと平行して平成10年度からは、実際の辞書項目の記述に着手しているが、この作業については、名詞および形容詞についで約500語のデータを完成した。解析の基礎資料となるグリム・コーパスの拡充については、新たに1819年版を追加入力した。これにより、1812年初版、1819年第2版、1857年決定版と、3種類の異版が整備されることとなった。
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