1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09610533
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上野 善道 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (50011375)
|
Keywords | 奄美諸方言 / アクセント / 用言 / 基本形 / 活用形 / 複合名詞 |
Research Abstract |
1.調査地域 本年度は奄美諸方言のうち,以下の地域で次のアクセント調査を行ない,これらの地域の基本的なアクセント資料をきちんと揃えることができた。残る奄美大島南部諸方言は,調査機会が少なかった複合名詞とともに,来年度に調査を予定している。 (1)奄美大島龍郷町--全集落で用言基本形(300語あまり。以下同様)と,主要地点で用言の主な活用形。 (2)名瀬市------主要地点で用言の主な活用形,および複合名詞など種々の補充項目。 (3)徳之島------ほぼ全地点で用言の基本形と主な活用形,および数地点で複合名詞。 (4)沖永良部島----ほぼ全地点で用言の基本形,および主要地点で用言の主な活用形。 (5)与論島------主要地点で用言の基本形,および1地点で用言の主な活用形。 (6)その他------上記以外の地点からも,若干の資料を補充収集した。 2.調査成果 従来の報告のある地点ではそれを大幅に補訂・補充し,未報告の地点では新たな資料を集めることにより,いずれの地点でも新しい成果が得られた。特に,龍郷町,名瀬旧市内,徳之島,沖永良部島ではそれが顕著で,そのうちの,徳之島松原方言については論文にし,沖永良部島については資料集を発表した。その他についても,順次,論文および資料集として公刊を予定している。また,那覇とシドニーでそれぞれ開かれた沖縄研究国際大会でも,その成果の一部を取り入れた発表を行なった。
|