1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09610543
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
栗林 均 日本大学, 文理学部, 助教授 (30153381)
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Keywords | 元朝秘史 / モンゴル語 / 電子化テキスト / KWIC索引 |
Research Abstract |
本研究は,平成9年と平成10年の2ヵ年において,計算機を利用した手法によって『元朝秘史』のモンゴル語の文法形態素の意味と機能を分析し,文法体系を分析・記述しようとするものである。 今年度は、前年度に引き続いて『元朝秘史』モンゴル語の電子化データの入力・整理を行ない、所期の目的を達成した。研究の主要な作業となったのは、本文中に現れるすべての単語について文法的分析を行い、それに基づいて語幹と語尾の境界を確定し、形態素に切り分ける作業であったが、年度中にそれらの作業と校正を終え、全単語と全語尾の文脈付き索引を作成することができた。『元朝秘史』の電子化データは,Louis Ligeti "Histoire secrete de Mongols"(Budapest,1971)により,これを四部叢刊本『元朝秘史』の巻,丁,行をタグとして付し、さらに本文中のすべての単語に対して語幹と語尾の境界タグを付してある。 入力した電子化テキストを原本(四部叢刊本)と照合・校正する過程で、上記Ligetiのローマ字転写の中には500箇所以上の誤記・誤植があることが判明した。電子化テキストではこれらを校訂し、原文に忠実なローマ字転写を行うことができた。 このように入力・整理を行った『元朝秘史』の電子化テキストの文法的分析として,全12巻に現れる、名詞の格語尾と動詞の活用語尾の文脈付き索引(KWIC)を作成し、それぞれの異形態、出現位置,出現頻度,用例を一覧の形で分類・整理し,それらの意味と用法を体系的に記述した。
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