1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09630029
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Research Institution | UNIVERSITY OF SHIZUOKA |
Principal Investigator |
大平 純彦 静岡県立大学, 経営情報学部, 助教授 (20194285)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
美添 泰人 青山学院大学, 経済学部, 教授 (80062868)
広松 毅 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (80012491)
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Keywords | 統計調査 / インターネット / コーディング・システム / データリンケージ / ビジネス・フレーム / 統計的マッチング / コンピュータ実験 / 統計法 |
Research Abstract |
統計調査の最前線の情報は文書化されていないことが多いので,担当者から直接情報を収集する必要がある。このため月1回程度の頻度で経済統計研究会を開催し,今年度は計14人の講師の講演を聴くことができた。こうした最新の情報を踏まえて検討を進めた結果,次のような成果が得られた。 (1) 実査・調査票回収・デニタの入力段階での効率化 調査票の回収,データ入力段階での効率化を考えると,磁気媒体やインターネットの利用が必要となる。実査時点でのコンピュータの利用に関しては,(1)調査結果の回収の早期化,(2)国・県双方のレベルで利用可能なコーディング・システムの構築,(3)企業による自動申告システム,--についての検討が必要となる。これらはいずれも統計調査の早期化に貢献すると考えられる。しかし,回線使用料の増大やデータ提供の有償・無償の問題など検討課題も多い。この問題は,次の調査結果の集計・公表と本質的な関連を持つ。 (2) 集計・公表段階での効率化 集計段階でのデータの効率的な利用の可能性として,企業・事業所のデータリンケージについて,(1)平成8年に実施された「企業・事業所統計調査」に基づくビジネス・フレームの構築,(2)既存統計のリンクによる効率的なデータベースの構築,(3)データ分析における他のマッチング方法との比較,--が重要な検討課題となる。いずれの課題においてもコンピュータによる分析,実験は不可欠である。また,データリンケージには複数の省庁にまたがる指定統計を使用する可能性が大きいため,統計法に基づく制約に配慮しなければならない。そのため,今後,法律面の専門家の意見も聴取しなければならないであろう。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 大平純彦(共): "産業廃棄物の産業連関分析" 産業連関. 8・2. 52-63 (1998)
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[Publications] 大平純彦(共): "公共投資の県経済への影響" 産業連関. 8・3. 63-72 (1998)
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[Publications] 大平純彦(共): "生産誘発に伴う産業廃棄物量" 産業連関. 8・4. 20-29 (1999)
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[Publications] 広松 毅(共): "情報技術と付加価値生産性" 平成9年度情報通信学会年報. 145-156 (1998)
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[Publications] 広松 毅(共): "次世代通信ネットワーク事業の費用構造分析" 計画行政. 21・3. 31-41 (1998)
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[Publications] 美添泰人: "統計調査における標本誤差の推定" ESTRELA. 1998・3. 2-10 (1998)
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[Publications] 広松 毅(共): "マクロ経済学(上・下)改定版" CAP出版, 400 (1998,1999)