1997 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア比較経済発展論の研究〜長期経済統計をベースに
Project/Area Number |
09630033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡辺 利夫 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (80064088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶原 弘和 千葉経済大学, 経済学部, 教授 (00169450)
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Keywords | 比較 / 長期 / 経済統計 / 経済発展 / アジア |
Research Abstract |
本調査研究は以下の研究成果を上げた。 まず、日本やアジアの政府・民間組織が作成した各国の統計を横断的に収集・推計し、これにもとづいて歴史的な長期統計にしたとともに、この長期統計を利用した東アジア経済発展の比較分析を行った。統計データの収集対象は、以下3つであった。 各国政府の作成したデータを、基準年を統一して長期統計とした。典型的なデータは、経済成長率である。たとえばタイとフィリピンの1995年の経済成長率を議論する場合、両国の経済量を実質化した基準年が異なるならば厳密ではなく、むしろ間違った数値により議論が展開されていることになる。それとともに各国の相互比較が可能になるように、統計収集概念を統一して再編集した。また、経済発展に伴って第二次産業の生産比率や雇用比率が拡大するが、各国統計では第二次産業に含まれる分野は異なっている場合が多い。建設業はある国では第二次産業に、他の国ではサービス業に含まれているような例である。基準年の統一と再集計だけでも、長期に横断的に比較できる統計を得ることができた。失業概念も各国間で大きな隔たりがあるが、これらを統一基準で再評価した。 国際機関の作成した統計は、しばしば各国では公表されていない細部の項目を含み、このうち各国が横断的に比較できる統計を収集した。たとえば女性の社会参加拡大や幼児労働の排除が世界的な課題となっているが、こうした項目に関する統計の収集は国際機関が優位であるためであった。
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