1997 Fiscal Year Annual Research Report
わが国国債流通市場および為替市場における効率性の研究
Project/Area Number |
09630090
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
釜江 廣志 一橋大学, 商学部, 教授 (60091542)
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Keywords | 市場の効率性 / 不偏性仮説 / 共和分法 / VECM / 弱外生性 |
Research Abstract |
本研究では、わが国為替市場と国債流通市場の効率性を分析する。まだ為替市場については、変数の弱外生性に注意を払って、円・ドルの為替レートに関し不偏性仮説、あるいは効率的市場仮説が成立するか否かをVECMを用いて検定する。次に日本国債市場については、効率的市場仮説を現物同等先物価格と現物価格の均等の検定によりテストする。 為替・証券市場が効率的であれば、1.為替の直物レートや証券の現物価格は全情報を反映するからランダムでありその予想は不可能、したがって2.超過利潤を得ることは不可能、つまり裁定が完全に行われ尽くしていて、超過利潤を得る裁定の機会が残存しない、他方、3.先物、または先渡価格は全情報を含むから、将来の直物価格の不偏期待値である。 73年3月から95年11月までの円・ドル為替レートについて、直物と1・3か月ものの先渡しの各レートを共和分法によってテストしたが、不偏性仮説は棄却されなかった。また、弱外生性をテストしたうえで、VECMによって計測したところ、短期的な効率的市場仮説は成立しなかった。 第2に、国債先物については、85年10月から96年9月までの132か月のデータを用い、効率的市場仮説が成立するときに実現する現物同等先物価格と現物価格の均等を、共和分関係の存否によってテストし、さらに共和分パラメータの値をdynamic OLS法によって推定し検定した。得られた結果によると、現物同等先物価格と現物価格の間に共和分関係があるが、共和分パラメータの値は現物同等先物価格と現物価格の均等を意味せず、効率的市場仮説が成立するとはいえなかった。
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Research Products
(2 results)