1997 Fiscal Year Annual Research Report
企業経営における成功要因に関する研究-脱成熟化のための新規事業創造と組織革新
Project/Area Number |
09630108
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
安西 幹夫 福島大学, 経済学部, 教授 (60202777)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 孝 早稲田大学, 商学部, 助教授 (50216090)
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Keywords | 企業経営における成功 / 脱成熟化 / 新規事情創造 / 組織革新 |
Research Abstract |
今回はサブ・タイトルにある「脱成熟化のための新規事業創造と組織革新」に焦点を当ててアンケート調査を実施した。アンケート調査票を作成する過程では、その成果を高めるために慎重にプリテストを重ねた。これには、企業をはじめ研究者の協力を得て幾度となく修正を繰り返した。そして、完成したアンケートを全国の上場企業(東証1・2部、店頭)、また地元福島県および山形県の企業を対象に送付した。その結果については、これからの分析を待たなければならない。また、その間、国内市場が成熟化している自動車産業、家電産業、線維産業等を中心としたインタビュー調査を続けてきている。 これまでの処、先ず外部環境の大きな変化として「国際化」「情報技術革新」が重視されていること。日本経済の更なる成長はこれまでのような政策主導型の展開から個々の企業レベル、ミクロからマクロへの展開が必要であり、企業の新規事業への活動が極めて重要であることが指摘できる。これらの動きは「系列からネットワーク」という言葉で表現され得る。こうした新たな産業集積のあり方を模索するために、これから米国のシリコンバレー、イタリアのボロニャ-等をも参考に検討してゆくつもりである。 これらを基本認識として企業は「Problem Solving」を商品コンセプトに、より顧客満足に徹した商品開発を積極的に行う必要がある。その場合、戦略上のポジショニングを明確にすべきで、差別化がグローバル・レベルでの競争に対応できるように行われているかを常に認識していくことが肝要である。これまで調査した企業でも、これらの差別化に積極的なところは成熟産業といわれていても、非常に業績もよく成功しているケースが多く見られる。そして成熟化をブレークスルーするために新規事業を展開するに、超法規的プロジェクト・チームの活用で実現する。これらのポイントとして挙げられる。
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