1997 Fiscal Year Annual Research Report
企業の拡張とイノベーション:戦後の日本造船業の国際競争力の発展について
Project/Area Number |
09630109
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
グレーヴァ ヘンリク 筑波大学, 社会工学系, 講師 (60280905)
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Keywords | 経営 / 社会学 / イノベーション |
Research Abstract |
本研究の目的は以下のようであった。1。各企業の事業拡張、イノベーション戦略はどう違うか、何が企業の拡張をもたらすのか。企業の規模と年数はイノベーションと事業拡張にどう影響するか。2。危機の時には何が高い業績と倒産や合併の低い確率をもたらすか。事業拡張は企業の利潤を減らし倒産率を上げたか。古く、大きく、より技術革新的な企業は高い業績をあげたか。これらの疑問に答えることで、企業の拡張とイノベーションの経営方法が、常に変化する国際市場にどう対応してきたかを示そうとしている。 上記のような目的の下に行った今年度の研究は以下であった。 1。資料収集:データのもととなる資料を以下の所から収集した。(1)筑波大学図書館(2)運輸省(3)日本造船業協会(4)個別の造船会社。社史、造船業の生産量、規模、産業の歴史、各社の財務記録などを購入または複写した。 2。資料の翻訳と要約:研究補助員を使い、資料をスキャナーにかけ、また以下の内容について各造船会社の歴史についての資料を翻訳、要約した:新しい生産設備の設置や建設、主要な新しい技術の採用、企業の合併、創設、倒産(あれば)、生産と経理の記録。 3。データ入力:研究補助員を使い、上記の情報をコンピューターに入力した。 4。中間報告:簡単な分析を始め、フィードバックを得るため、スタンフォード大学で中間報告を行った。来年度は、今年収集したデータをもとに、派生的な研究にも役に立つように広汎な情報を体系的に整理したデータベースを作成し、イベントヒストリーモデルによる統計的分析を行って、最終的な成果を出したい。
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