1997 Fiscal Year Annual Research Report
日本の情報産業の戦略展開と多角的資金調達に関する研究
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09630112
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
米倉 誠一郎 一橋大学, イノベーション研究センター, 教授 (00158528)
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Keywords | 高成長 / 多角化 / 転換社債 / 間接金融 |
Research Abstract |
本年度は日本電気の事業拡張に関して実証分析をすすめた。現在のところ理解された点は以下の3点である。 1)NECは1965年から1995年の間に総売上を713.8億円から3兆69.1億円に伸ばし、1988年まで5年ごとに倍増するという驚異的な発展を遂げた。 2)この発展を可能としたのは1965年段階で総売り上げ中わずか6.6%と6.8%しか占めていなかったコンピュータと電子デバイス(半導体等)が通信事業に匹敵、あるいは上回る伸びを見せたこと、すなわち多角化に成功したことによる。 3)しかし、この成長を支えた1970年代の増資はきわめて低調で、こうした資金は転換社債・借入金すなわち間接金融によるものだったことである。 次年度以後この調達について分析を深める。
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[Publications] 米倉誠一郎: "経営史学におけるイノベーション研究" ビジネスレビュー. 41・1. 121-128 (1997)
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[Publications] 米倉誠一郎・島本 実: "計画化と市場化:日本のコンピュータ産業" ケースブック『日本企業の経営行動』. 4(未定). (1998)
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[Publications] 伊丹・加護野・宮本・米倉: "日本企業の経営行動 全4巻" 有斐閣, 1000 (1997)