1997 Fiscal Year Annual Research Report
商品ファンドのリスクとリターンに関する理論的、実証的研究
Project/Area Number |
09630116
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
榊原 茂樹 神戸大学, 経営学部, 教授 (10030719)
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Keywords | マネージド・フューチャーズ / 商品ファンド / 商品先物 / 効率的フロンティアー / シャープ・レシオ |
Research Abstract |
本研究は、マネージド・フューチャーズ(商品ファンド)に投資したときに得られる投資収益と、そのために負担した投資リスクとの間の関係を明らかにすることを目的としている。 本年度の研究は、マネージド・フューチャーズ研究の先進国である米国における実証的研究をサーベイすることにあり、以下に述べる事が明らかになった。 1.マネージド・フューチャーズは、小麦、トウモロコシ、原油、銀等々の商品先物に投資するファンドであるが、まず、投資対象としての商品先物の特性を調査した実証研究によれば、次のことが明らかにされている。 (1)主要な商品先物を組み合わせたポートフォリオを保有し続ける投資戦略のリスクとリターンは、代表的な米国の株価指数のそれとほぼ同じであるが、収益率の分布は、株価指数のそれと比べて正の歪みをもち、ダウンサイド・リスクが小さい。 (2)商品先物ポートフォリオの収益率はインフレ率と正の相関関係を持ち、有効なインフレ・ヘッジ資産である。 2.マネージド・フューチャーズを単独の投資対象とみたときの投資収益と投資リスクをみると、株式や債券と比べてハイリスク・ハイリターンの特性をもつことを発見した調査が併存し、確定した結論が得られていない。 3.マネージド・フューチャーズを株式と債券を含むポートフォリオに組み入れると、その新しいポートフォリオのリスク・リターン特性は改繕されることについては、論者の間で意見の一致をみている。 4.マネージド・フューチャーズの投資魅力度を高めるためには、運営コストの引下げが不可欠である。
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