1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640023
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
広中 由美子 早稲田大学, 教育学部, 教授 (10153652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 文広 立教大学, 理学部, 教授 (20120884)
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Keywords | 球関数 / 局所等質空間 / 球対称空間 / 対称形式 / エルミート形式 / 局所密度 |
Research Abstract |
p-進体k上定義された代数群Gの等質空間Xのk-有理点の全体をXとし、Gのk-有理点全体Gとその極大コンパクト部分群Kに関するへッケ環H(G,K)を考える。へッケ環に関する同時固有関数となるX上の関数は、X上の球関数と呼ばれ、整数論的にも表現論的にも興味深い研究対象である。 Gの放物部分群に関する相対不変式となるX上の正則関数からX上の球関数の典型例が構成できる。さらに、一定の仮定の下に、Xの球関数の明示式を、その関数等式と群上の球関数の明示式の双方を組み合わせる事で与える事ができている。それは、たとえば整数論的に興味深い対象である対称形式やエルミート形式の空間に適用できる。これらの空間では、球関数と、表現の局所密度とは密接な関係を持ち、後者を求めることは整数論の古典的な問題である。 不分岐エルミート行列の空間では、球関数の明示式を与え、K-不変でコンパクトな台のX上の関数のなす空間S(K\X)のへッケ環加群としての構造や、すべての球関数のパラメトライズもなされた。また、局所密度についても明示式が得られた。 対称形式の場合も次数が少ない場合には球関数の明示式を得ることができるが、一般には困難である。分岐エルミート形式の場合も球関数、局所密度とも残された部分多い。 一方、局所密度については、指標和(ガウス和)を用いた別のアプローチも可能である。こちらの方法で対称形式の局所密度の明示式を得ることができた。これを球関数の理論に逆に応用できないかどうかは今後の課題である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] HIRONAKA YUMIKO: "Local Zeta Functions on Hermian Forms and Its Application to Local Densities" Journal of Nunber Theory. 71. 40-64 (1998)
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[Publications] HIRONAKA YUMIKO: "Spherical Functions and Local Densities on Hermitian Forms" Journal of Mathematical Society of Japan. (掲載予定). (1999)
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[Publications] SATO FUMIHIKO: "Eisenstein Series of Weakly Spherical Homogeneous spaces of GL(n)" Tohoku Mathematical Journal. 50. 23-69 (1998)
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[Publications] SATO FUMIHIKO: "b-functions of prehomogenous vecton spaces attached to flas ananifolds of the general linear group" Commentarii Mathematici Universitatis Sancti Pauli. (掲載予定). (1999)