1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640023
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
広中 由美子 早稲田大学, 教育学部, 教授 (10153652)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 文広 立教大学, 理学部, 教授 (20120884)
|
Keywords | 球関数 / 局所密度 / 等質空間 / 球等質空間 / 対称形式 / エルミート形式 / 概均質ベクトル空間 / アイゼンシュタイン級数 |
Research Abstract |
1.研究代表者広中と分担者佐藤の昨年来の共同研究によって,剰余体標数が2でないp進体上の二次形式の局所密度の明示公式を完全に一般の場合に求めることに成功した.二次形式の空間上の球関数の決定には至らないが,球関数は局所密度の生成関数とみなせることから,局所密度の明示式の決定は重要な一歩である.また,アイゼンシュタイン級数との関連では,局所密度から得られるある種の多項式を研究することは興味ある問題である.これの明示式も得られた.局所密度をもとに球関数を構成し,明示式を得ることは今後の課題である. 2.研究代表者は上記の結果を,剰余体標数が2でないp進体上の二次拡大体により定まるエルミート形式の場合に拡張した.エルミート形式を与える二次拡大体が分岐している場合に,完全に一般の場合で与えた初めての結果である.不分岐の場合には別の方法で局所密度は計算されていたが(同じく研究代表者による),今回得られた公式は新しい表示を与えており,その比較は興味深い今後の課題である. 3.分担者は,弱球等質空間としての視点から概均質ベクトル空間のゼータ関数の関数等式を研究した.特に,SL_5の2階交代テンソル表現とGL_3の標準表現のテンソル積から得られる空間については具体的計算に成功し,さらにより広範に扱えることが有望である.この観点で,球関数の決定に新しい示唆を与えた.
|
-
[Publications] Y.Hironaka: "Spherical function and local densities on hermitian forms"Journal of Mathematical Society of Japan. 51. 553-581 (1999)
-
[Publications] Y.Hironaka: "Local densities of hermitian forms"Contemporary Mathematics. 249. 135-148 (1999)
-
[Publications] Y.Hironaka: "Classification by Iwahori subgroup and local densities on hermitian forms"Technical Report of Adv. Res. Inst. Science and Enginnering, Waseda Univ.. 2000-2. 1-32 (2000)
-
[Publications] F.Sato and Y.Hironaka: "Local densities of representations of quadratic forms over p-adic integers: the non-dyadic case"Journal of Number Theoryに掲載予定. (2000)
-
[Publications] F.Sato: "b-Functions of prehomogeneous vector spaces attached to flag manifolds of the general linear group"comment. Math. Univ. St. Pauli. 48. 129-136 (1999)
-
[Publications] F.Sato and Y.Hironaka: "二次形式の局所密度の明示公式について"京都大学数理解析研究所講究録. 1103. 60-70 (1999)
-
[Publications] F.Sato and Y.Hironaka: "Local densities of representations of quadratic forms"第2回整数論オ-タムワ-クショップ報告集. 67-86 (2000)