1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
露峰 茂明 三重大学, 教育学部, 教授 (70197763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古関 春隆 三重大学, 教育学部, 助教授 (60234770)
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Keywords | 志村対応 / 保型形式 / L-関数 / 総実代数体 / Hilberc保型形式 |
Research Abstract |
1)一変数の保型尖点形式の志村対応は1970年代から研究されてきているが、尖点形式とは限らない保型形式も志村対応を持つことを示した。これに付随して、ディリクレのL-関数の特殊値についても新しい公式を得た。これは現在論文の形にまとめつつあり、近日中に投稿する予定である。 2)上で述べた手法をヒルベルト保型形式にも拡張し、いくつかの総実代数体上でガウスの3平方の定理の一般化の証明を得た。これは総実代数体をKとしα∈Kを総正な整数としたとき、αが三つの平方数の和に何通りに書けるかというのをL-関数の特殊値と関係づけるものである。ここでのL-関数は、類体論の意味で二次拡大K^1/Kの指標に対応するものであり結果的に相対類数に関連付けられる、ここでK^1はKにαの平方根を添加して得られる体である。まだ代数体Kが限定されておりこの結果自体は既に知られたものしか得られてない。過去に行われた研究は二次形式論によるもの、4元数環を利用したものであるが、本研究で得た方法はヒルツェブルフ等によって得られた代数幾何的な結果を援用した新しいものであり簡明なものだと思う。この方法でどこまで進めるかを今後も研究したいと思う。 3)志村対応と土井長沼対応に関係があることが分かり、重さが7/2以上の一変数保型形式について志村対応の新しい証明を発見した。土井長沼対応は重さkの一変数保型尖点形式を重さkの2次体のヒルベルト尖点形式に関連づけるものである。これにより、志村対応と代数体の2次拡大との関連がよりあきらかになれば良いと期待している。重さの制限はbase point free pencil trickを使うときに必然的にでてくる条件であるが、今後の研究でこれを外したいと考えている。
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