1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640045
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
内藤 浩忠 香川大学, 教育学部, 助教授 (00180224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 匠一 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (90172311)
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Keywords | 整数論 / 局所体 |
Research Abstract |
7月までは局所体におけるKummer pairingについて現在までわかっていることを調べた。その結果乗法群の場合にはかなりわかっているものの他の形式群を使った場合にはそれほど研究されていないという感触を得た。したがって今後は楕円曲線などから得られる形式群についてKummer pairingを計算し、その応用を考えることが急務であると思う。 8月には三重県賢島において楕円曲線の等分点の体のガロア群についての研究集会を行い、楕円曲線から得られる形式群のKummer pairingを考察するための基礎を固めることに成功したと思う。 9月に香川大に角皆氏らを招き、ガロア表現に関する情報交換を行った。このテーマは有理数体上のガロア群であるが、その局所体版には不明なことも多いことがわかり、本研究の課題に関連しそうな期待を持つことができた。 そのほかに、9月には津田塾大、東京大で、10月には京大数理解析研究所で開催された研究集会に参加し、本研究に有益な講演を聴くことができ、分担者である中島氏とも綿密な打ち合わせができた。 さらに短期間に何度か大阪大に行き、そこでは保型形式と関連したガロア表現に関する資料収集や研究打ち合わせを行った。これは局所類体論の一般化と関連があるはずなので本研究のテーマに結びつくことであろう。 他大学の教官など何人かを香川大に招き、このテーマに関連する専門知識の提供も求めた。 以上のように本年は新しい発見に向けて土台を固めることを中心とした。来年度以降にこれらを生かして成果をあげたいと思っている。
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