有限群のブロックについての研究

1997 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 09640048
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
• Research Institution: Kumamoto University
• Principal Investigator: 渡辺 アツミ 熊本大学, 理学部, 助教授 (90040120)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 平峰 豊 熊本大学, 教育学部, 教授 (30116173) ; 八牧 宏美 熊本大学, 理学部, 教授 (60028199)
• Keywords: 有限群 / モジュラー表現 / ブロック / パ-フェクト・アイソメトリー / グラー・バーマン対応 / アルペリン予想 / デ-ド予想

Research Abstract

1.有限群のブロックのパ-フェクト・アイソメトリーについていくつかの結果を得た。有限群の既約指標に対するGlauberman対応がブロックのパ-フェクト・アイソメトリーを与えることを示した。同時にブロックに対して、ブロックのGlauberman対応とも言うべき対応が存在する事を示した。またGlauberman対応に似た性質を持つ有限一般線形群やユニタリ群のShintani-Kawanaka liftingが主ブロックのパ-フェクト・アイソメトリーを与えること示した。これらのことから、パ-フェクト・アイソメトリーが意外に頻繁に現れることが分かったのであるが、今回得られたパ-フェクト・アイソメトリーがブロックの導来圏の同値性から導かれるものであるかどうかは今のところ分からず、来年度継続して研究したい。また一般線形群のブロックについて、主ブロックの場合と同様なことが成立しているように思えるので研究を続けたい。
2.可換不足群を持つブロックについてもいくつかの結果を得た。不足群が中心部分群によって分裂するならばブロック多元環も自然に分裂することが分かった。またBrauer対応子との間の導来同値の確認がいくつかの群の主ブロックに対して得られた。後者の問題はこれまでほとんど結果が得られていなかったが、今回まとまって結果が得られた。しかも結果(方法)は応用性のあるもので、今後これの応用と方法の改良を研究したい。

Research Products

• [Publications] Guiyun Chen: "Finite groups with metacgclic automorphism groups" Northeast Math.J.
• [Publications] 平峰豊: "A note on the Aschbacher biplanes of order 11" “Mostly Finite Geometries" edited by N.L.Johnson,Marcel Dekker,Inc. 215-225 (1997)
• [Publications] 平峰豊: "On three-dimensional Schur rings obtained from partial spreads" J.Combinatorial Theory,Ser.A. 80・2. 273-282 (1997)