1997 Fiscal Year Annual Research Report
Pro-Affine代数とInd-Affine多様体の理論からヤコビアン問題へ
Project/Area Number |
09640067
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
上林 達治 東京電機大学, 理工学部, 教授 (70169803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 哲夫 東京電機大学, 理工学部, 講師 (00217796)
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Keywords | PRO-AFFINE代数 / IND-AFFINE多様体 / ヤコビアン問題 / ヤコビアン予想 / 多項式写像 / アフィン空間 / AFFINE代数幾何学 |
Research Abstract |
本研究が目指すのはpro-affine代数とind-affine多様体の理論を構築してC^nの自己多項式写像に関するいわゆる「ヤコビアン問題」を解決することである。1994年に萌芽的研究として開始して以来、4年目にあたる当97年度においては、今までpro-affine代数の理論構築で実は避けてきた局所化と局所環の概念を明確にすることに注力した。 A=inv.lim A_iの任意の閉じた極大イデアルmは必ずある射影A→A_iによってA_iの極大イデアルに写される。それ故このようなmの全体はAのind-affine多様体X(A)の点全体と1対1に対応する。ここから出発して古典的な方法と結果をpro-affine代数の場合に拡張する努力を行ってきた結果、次のような一種のMeta-Principleを考えつくに至った。 Meta-Principle : A=inv.lim A_iについての真理はすべてのiに関するA_iについての真理と同等である。 実際にこれが成功している事例の一つとして「ind-affine多様体にZariski位相を入れたとき、自然な局所化対応D(f)→A_fから決まるpresheafは実はsheafであり、点mでのstalkはまさしくAの局所化A_mに他ならない」という基本的事実が挙げられる。 われわれの研究成果は未だ論文として出版するだけの成熟度を有していない。だが、本98年3月末に、アメリカのKentucky州Louisville市で行われるアメリカ数学会の“Special Session on Geometry of Affine Space"では招待されて上述を含む成果の発表をする予定である。
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