1998 Fiscal Year Annual Research Report
複素射影空間内の平行な平均曲率ベクトルを持つ曲面の研究
Project/Area Number |
09640085
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Research Institution | Yamagata U. |
Principal Investigator |
尾方 隆司 山形大学, 理学部, 教授 (10042425)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 吉昭 山形大学, 理学部, 助教授 (80280890)
澤田 秀樹 山形大学, 理学部, 助教授 (30095856)
井伊 清隆 山形大学, 理学部, 助教授 (10007180)
平吹 慎吉 山形大学, 理学部, 助教授 (70007136)
大池 宏清 山形大学, 理学部, 教授 (20007165)
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Keywords | 複素射影空間 / 極小曲面 / ケーラー角度 / 四元数射影空間 / 接バンドル / 暗号理論 / 結び目理論 / カルノー空間 |
Research Abstract |
今年度の研究目的は、複素射影空間の持つ性質を、いろいろな角度から調べることにあった。各研究者は、各自の得意な分野の多様な手法、考えを用いて研究の発展を目指し、次のような実績を上げた。 研究代表者の尾方隆司は、複素射影空間内の平行な平均曲率ベクトル場を持つ曲面の特徴付けと、その分類を目指して研究を行った。余次元が2の場合はほぼ分類が完了しており、さらに一般の余次元の場合について現在、研究を続行中である。さらに同じ手法を用いて複素2次元射影空間内のケーラー角度一定な極小曲面で、ガウス曲率が一定でないものが、存在する事を証明した。 分担者平吹慎吉は、既に知られている可換半群についての,可換環輪におけるKrull-Akizukiの定理に相当する結果を,環についてのKrull-Akizukiの定理を用いて証明した。 分担者井伊清隆は、四元数射影空間の接バンドル上にリーマン幾何的方法で複素構造を構成しこれが古谷・田中・吉沢の構成した複素構造と一致することを証明した。 分担者澤田秀樹は、暗号理論を代数的に記述し、群の作用の一つとしてとらえた。特に、RSA暗号の鍵を作る群が平文の自己同型群として与えられることを証明した。この結果は、第20回日本数学会主催の市民講座において、発表を行った。 分担者内田吉昭は、周期結び目に対して、多くの結び目はΔ-型結び目解消数が1にならないことを証明した。さらに通常の結び目解消操作にたいしても、周期結び目解消数が1でないことを予想した。 分担者上野慶介は、カルノー空間の間の調和写像の無限遠境界値問題について研究を行った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 尾方隆司: "P^2(C)内のケーラー角度一定な極小曲面" 京都大学数理解析研究所講究録. 1069. 83-91 (1998)
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[Publications] S.Hirabuki, R.Matsuda: "Note on the Krull-Akizuki Theorem for semigroups" Bull.of Yamagata Univ.(Nat.Sci.). 14(3). 155-159 (1999)
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[Publications] K.Ii, T.Morikawa: "Kaehler structures on the tangent bundle of Riemannian manifolds of constant positive curvature." Bull.of Yamagata Univ.(Nat.Sci.). 14(3). 141-154 (1999)
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[Publications] H.Sawada: "GAP in algebra class." Proceed of the third Asian tech.conf.in Math,(Springer). ATCM'98. 233-245 (1998)
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[Publications] K.Nakamura, Y.Uchida: "Delta-tnknotting number for knots." J.of Knot Theory and its ramifications.7(5). 639-650 (1998)
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[Publications] T.Nagasawa, K.Ueno: "Initial-final value problems for ordinary diff.equations and appl.to equivariant harmonic maps." J.Math.Soc.Japan. 50(3). 545-555 (1998)