1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640155
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Research Institution | CHIBA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
石村 隆一 千葉大学, 理学部, 助教授 (10127970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸瀬 信之 慶応大学, 経済学部, 教授 (00183492)
田島 慎一 新潟大学, 工学部, 助教授 (70155076)
青木 貴史 近畿大学, 理工学部, 助教授 (80159285)
岡田 靖則 千葉大学, 理学部, 助教授 (60224028)
日野 義之 千葉大学, 理学部, 教授 (70004405)
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Keywords | 代数解析 / 擬微分方程式 / 畳込み方程式 / 合成積方程式 / 無限階微分方程式 / 偏微分方程式 / 微分・差分方程式 / 解析接続 |
Research Abstract |
交付申請書に書いた2つのテーマ:[1]正則函数に対する擬微分方程式系の非特性コーシー問題の、導来圏における定式化と解、[2]複素領域における無限階(擬)微分方程式系に対する「基本原理」、のうち[1]については昨年度の科学研究費を使った研究で解決した。 そこで、本年度の科学研究費による研究では、昨年度に引き続き[2]について畳込み方程式の場合に研究を行った。昨年度の研究では複素領域の畳込み方程式の解の解析接続についてその特性集合を定義することで解の解析接続される方向を決定するという一般的な定理を証明したが、本年度は先ずこの理論の、無限階の微分を許す微分・差分方程式への応用を行い、この場合に方程式の特性集合を具体的に与えた。これにより微分・差分方程式の正則解については解析接続の問題がほぼ完全に解かれたことになる。本年度の研究では更に、任意に与えた方向の集合を特性集合に持つような、畳込み方程式の具体例を構成した。これにより昨年度の定理に対し微分・差分方程式以外の有意な例が無数に存在することが分かった。一方畳込み方程式系あるいは畳込み方程式以外の無限階(擬)微分方程式系に対する一般的な「基本原理」の構築は現在なお継続研究として進行中であり完全な解決を見るには至っていないが本年度までの研究でその方向性が見えてきたと考えている。 本年度は交付申請書に書いた国際研究集会への出席は予定がつかないためできなかったが、研究代表者の大学において研究集会を開催し分担者相互の研究発表・研究討論に寄与することができた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] R.ISHIMURA: "The Cauchy-Kowalevski theorem for 2-modules" Journal de Mathematiques Pures et Appliquees. 77. 647-654 (1998)
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[Publications] R.ISHIMURA: "The characteristic set for differential-difference equations in real domains" Kyushu Journal of Mathematics. 53 (to aprear). 1-18 (1999)
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[Publications] Y.HINO and S.MURAKAMI: "A generalization of processes and stabilities in abstract fanctional differential equations" Funkcialaj Ekracioj. 41. 235-255 (1998)
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[Publications] O.LIESSE,Y.OKADA and N.TOSE: "A remark on 2-microhyperbolicity" Proceedings of the Japan Academy. 74(A). 39-42 (1998)
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[Publications] T.AOKI,T.KAWAI and Y.TAKEI: "On the exact WKB analysrs for the thirdorder ordirary differential equations with a large parameter" Asian Journal of Mathematics. 2-4 (to appear). (1998)
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[Publications] S.TAJIMA,T.OAKU and Y.NAKAMURA: "Multidimensional local residues and holonomic D-modules" 京都大学数理解析研究所講究録. 1033. 59-70 (1998)