1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
中川 清和 東北学院大学, 教養学部, 助教授 (80128884)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩田 安信 東北学院大学, 教養学部, 助教授 (00154170)
関口 健 東北学院大学, 教養学部, 教授 (30004485)
渡利 千波 東北学院大学, 教養学部, 教授 (80004274)
上之郷 高志 東北学院大学, 教養学部, 助教授 (60124567)
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Keywords | 拡散・移流方程式 / 特異摂動 |
Research Abstract |
拡散移流方程式の解の挙動を函数解析的な方向から明らかにすることを初年度の課題とした。そして、拡散移流方程式を含むより広いクラスである方物型方程式の解に関する研究に重点をおいた。そして、特異摂動問題と関係の深い解の漸近挙動についての一つの結果が得られた。そこでは、線形に留まらず、衝撃条件を付した半線形方物型方程式の解について考察した。さらに、拡散移流方程式の解と結びつく積分方程式についても、数値解析的な手法による研究を行う準備をすすめた。また、研究分担者たちは、それぞれの研究を進行させつつ、本研究についても積極的な貢献をしつつある。 次年度はこれらの成果をもとに以下のように研究を進める予定である。まず、積分方程式について、一般的な解析を行うのではなく正値解に限定してより厳密な解析を可能とするように問題の設定を限り、初期の問題の解明にあたることにする。その際、数値解析的手法により、正値解の存在の可能性についての検討から始め、数学的な存在の確認をすすめたい。それは物理的なモデルからは当然期待されるものである。これが明らかにされれば、限定的ではあるが、拡散移流方程式の解の特異摂動について物理的に予想される結果と対応するものが得られる。また、数値解析と函数解析という二つの方向から問題を扱うことを今後も基本にしてゆきたい。
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[Publications] Kiyokazu Nakagawa et al.: "Asymptotic Behaviour of Solutions of Impulsive Semilinear Parabolic Eguations" Nonlinear Analysis,Theory,Methods and Applications. vol.30.no.5. 2725-2734 (1997)
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[Publications] Takashi Kaminogo: "Topological Properties of Solution Mappings in Functional Differential Eguations" Nonlinear Analysis,Theory,Methods and Applications. vol.30.no.2. 871-876 (1997)
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[Publications] Takeshi Sekiguchi et al.: "Multifractal Spectrum of Multinomial Measures" Proceedings of the Japan Academy. Vol.73 SerA.no.7. 123-125 (1997)