1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640231
|
Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
夏目 利一 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (00125890)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 修宣 立命館大学, 理工学部, 教授 (70066744)
中島 和文 立命館大学, 理工学部, 教授 (10025489)
中村 美浩 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (50155868)
大山 淑之 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (80223981)
|
Keywords | 擬微分作用素 / アティヤ・シンガー型指数定理 / ワイル量子化 / C^*-環的変形量子化 / K-理論 / フレドホルム指数 |
Research Abstract |
本年は2年計画の最終年度にあたる。本研究の目的は、単連結双曲型多様体、例えば、ポアンカレ計量を持った単位円盤、上で擬微分作業素に対してアティヤ・シンガー型指数定理を証明することである。計画は2段階より成り、第1段階では上記多様体上で、フレドホルム指数を持つ擬微分作用素の族を特定し、第2段階では、指数定理が成立することの証明を与えることであった。 初年度、フレドホルム指数を持つと予想される擬微分作業素の族を特定し、今年度当初の目標を、これらの擬微分作用素が実際にフレドホルム指数を持つことを示すことに置いた。一端族の特定ができれば指数を持つことの証明は困難なものではないと期待したが、証明の過程で技術的困難さが在り、当初の目標を達成することができなかった。 上記今年度当初の目標を達成する為の努力と平行して、指数定理の証明の為に必要な道具の準備を行なった。基本的道具は余接束の、自然なシンプレクティック構造によるC^*-環的変型量子化である。この方面では大いに成果が上がった。コペンハーゲン大学、R.ネストとの共同研究において、最も基本的シンプレクティック多様体である閉リーマン面に対して変型量子化を構成し、そのC^*-環的性質を調べた。この結果を一般化して、ネスト、I.ピーター(ミュンスター、ドイツ)との共同研究(論文執筆中)において、一般のシンプレクティック多様体に対して、位相的条件下でC^*-環的変型量子化の存在を示した。この方向での今後の課題は、上記位相的条件が満足されない場合の取り扱かい、さらには、シンプレクティック多様体を一般化したポアソン多様体の変型量子化の問題が考えられる。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] M.Choda and T.Natsume: "Reduced C^*-crossed products by free shift" Ergodic Theory and Dynamical System. 18. 1055-1096 (1998)
-
[Publications] T.Natsume and R.Nest: "Topological approach to quantum surfaces" Communications in Mathematical Physics. (印刷中).
-
[Publications] K.M.Schmidt and O.Yamada: "Spherically symmetric Diracoperators with variable mass and potentials in finite at in finity" Publications of the Research Institute for Mathematical Sciences,Kyoto University. 34. 211-227 (1998)