1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640233
|
Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
朝倉 史興 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (20140238)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂田 定久 大阪電気通信大学, 工学部, 助教授 (60175362)
山原 英男 大阪電気通信大学, 工学部, 助教授 (30103344)
|
Keywords | 双曲系 / 保存則系 / 初期値問題 / 漸近安定性 / 相境界 / 波面追跡法 / Gevrey-級関数 / 遅れ微分方程式 |
Research Abstract |
相境界の研究:Maxwell相境界の漸近安定性(浅倉史興)相境界が現れる非線形双曲型保存則系のRieman問題: Abeyaratne-Knowlesの「駆動関数」が力学的Gibbs関数の差で表されることを示して,相境界の許容条件の物理的な意味を明らかにした. Maxwell状態の摂動の時間的漸近挙動:等温系におけるMaxwell状態の摂動について,大域的弱解の存在を証明した.この弱解は,速度と比体積についてはMaxwellに近づくが,エントロピー密度は(別の)ある分布に近づくことを示した. 双曲系の研究:弱双曲型偏微分方程式系に対する初期値問題のGevrey-適切性(山原英男) 特性根の重複度が一定の場合:単独の場合と異なり,主要部の最小多項式の零点の重複度に対応した指数でGevrey指数が定まることを示した.さらに、低階に対する条件(Levi条件)を,今までの結果と比べてより明確な形に提示し,well-posedであるためのGevrey指数との関連を調べた. 特性根の重複度が一定でない場合:: 上で述べた結論は一般には成り立たないこと,さらに特性根の退化度とジョルダン標準形の退化度がどのようにGevrey指数を決定するのかを示す1つの例を与えた. 偏微分方程式系に対するコーシー・コワレフスカヤの定理: 完全な証明をつけるための作業が現在進行中である. 軌道問題の研究:微分一差分方程式系の解の漸近挙動(坂田定久) 微分一差分方程式系x'(t)=ax(t-r)+bx(t-nr),r>0:零解が漸近安定であるための(a,b)の範囲(集合)を求めた.微分方程式系x'(t)=-α{1-||x(t)||^2}R(θ)x([t]):星形の周期解を持つための十分(実質的必要十分)条件を与えた.
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] F.Asakura: "Large Time Stability of the Maxwell States" Methods and Applications of Analysis. 6. 掲載予定 (1999)
-
[Publications] F.Asakura: "Large Time Stability of Propagating Phase Boundaries" Proc.6th Internatinal Conference on Hyperbolic Problem. 掲載予定 (1999)
-
[Publications] H.Yamahara: "An example of the Cauchy problem in Gevray classes" Proc.International Symposium in Honor of Prof.Vaillant on His 65th Birthday. 60-62 (1998)
-
[Publications] S.Sakata: "Asymptotic stability for a linear system of differential-difference equations" Funkcialaj Ekvacioj. 41・3. 435-449 (1998)