1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640242
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
小池 茂昭 埼玉大学, 理学部, 助教授 (90205295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 仁司 東京都立大学大学院, 理学研究科, 教授 (70102887)
福井 敏純 埼玉大学, 理学部, 助教授 (90218892)
櫻井 力 埼玉大学, 理学部, 助教授 (40187084)
辻岡 邦夫 埼玉大学, 理学部, 教授 (30012412)
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Keywords | 粘性解 / 半連続性解 / 退化楕円型方程式 / 最適制御 / 微分ゲーム / 動的計画原理 / ハミルトン・ヤコビ方程式 / アイザックス方程式 |
Research Abstract |
1.燃焼拡散を記述するモデルにおいて、燃焼速度が無限大になる領域がある場合、解(温度分布)は、特異性を持った係数を持つHamiltonーJacobi方程式で特徴付けられる。この場合、自然な状況の下に不連続な解を考えることが必要となる。ここでは、特異性を持った方程式の不連続な解の適切な定義を導き、その一意性・表現公式等を得た。 この結果は、Barron-Jensenの半連続粘性解とIshiiーRamaswamyの退化Hamilton-Jacobi方程式に則した新しい粘性解の結果の自然な拡張・発展になっている。 2.ロケットがターゲットに当たる時間を制御する問題は、最短到達時刻問題として表すことができ、一般に不連続な(粘性)解が期待される。しかし、不連続解を扱うためには従来の境界条件では不十分である。不連続な解の適切な境界条件を特徴付けるために、不連続粘性解と動的計画原理が成り立つことが同値であることを示した。これは、P.-L.Lionsの通常の粘性解と動的計画原理が成立することの同値性を示した結果の半連続粘性解への拡張である。 こうして、最短到達時刻問題の不連続な解の適切な境界条件を特徴付けた上で、解の一意性・表現公式等を得た。これは、Soraviaの結果との同値性も示している。 3.微分ゲームの重要な問題である『追跡・逃避』問題の状態拘束状況下での問題の設定と解の一意性・表現公式を得た。 対応するHamiltonianが凸(又は、凹)でないため、一般論は非常に困難であるので、特殊な状況に限っているが、この問題に関する粘性解理論のアプローチによる、粘性解に連続性を仮定しない場合の最初の結果である。このため、離散近似の収束問題等への発展が期待できる。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Shigeaki Koike: "Semicontinucus viscosity solutions for Hamilton-Jacobi equations with a degenerate coefficient" Differential and Integral Equations. 10(3). 455-472 (1997)
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[Publications] Shigeaki Koike: "Lower semicontinuous viscosity solutions for the minimum time problem" Proceedings of the Sixth Tokyo Conference on Nonlinear PDE 1997. 75-83 (1997)
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[Publications] Shigeaki Koike: "A comparison result for the state constrait problem of differential games" Proceedings of Korea-Japan Partial Differential equations Conference. 39. 87-94 (1997)
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[Publications] Toshizumi Fukui: "Blow-analytic aquisingularities,properties, problems and progress" Pitman Research Notes in Mathematics Series. 381. 8-29 (1998)
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[Publications] Mariko Arisawa: "Some properties of ergedic attractors for controlled dynamical Systems" Discrete and Continuous Dynamical Systems. 4. 43-54 (1998)
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[Publications] Mariko Arisawa: "Un contre-exemple pour la theorie du controle ergulique en dimension infinie" Coinpres Rendus de l'Academie des Sciences, I, mathematique. 325. 37-41 (1997)
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[Publications] Takuo Fukada: "Real Analytic and Algebraic Singularities" Longman, 221 (1998)