1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640247
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
持丸 義弘 東京工業大学, 工学部, 教授 (90092577)
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Keywords | スペクトル差分法 / スペクトル法 / 差分法 / 複雑形状 / 数値解析 / 流熱解析 |
Research Abstract |
熱、流体の流れを支配する方程式系(運動方程式,質量保存則,エネルギ方程式,構成方程式,状態方程式)は本質的に非線形方程式であり,初期値,境界値問題として解の存在,一意性が判明しているのは特定の条件下の場合に過ぎないので,数値解析,数値シミュレーションでは多くの場合,解析手法として差分法あるいは有限要素法が多用され,暗黙化に(ある状況下での)解の存在と一意性を想定しているのが実状であるが,離散化された(代数)方程式は必ずしも元の微分方程式の性質を有しないため,境界値問題として多重解が存在する場合には非常に大きな誤差を伴うことがある.それに対し,当該研究で使用するスペクトル差分法は2次元問題/軸対象問題では一方向に完備なスペクトル展開(フーリエ展開,Dini展開等)し,直交方向に対する微分方程式を導出し,その微分方程式を数値解析する手法であり,このため成分への分解時には誤差が入り込まないので,元の方程式の性質の評価としての数値解析には極めて適している上,空間精度が良好であり,数値求積速度が大きいという特徴がある.そこで,二次元単連結領域を正則関数により単位円に写像する汎用的な一方式を提案し,種々の複雑な形状下での適用性を検討した.その結果,明示的に厳密に規定できる形状(上部解放半無限矩形キャビティ,半円形キャビティ,変形半円形キャビティ等)における定常自然対流場に良好に適用できることが判明した.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yoshihiro MOCHIMARU: "Application of a Spectral Finite Difference Scheme to a Complex Configuration" Abstracts,Eighth Int.Colloquim on Differential Eqs.166 (1997)
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[Publications] Yoshihiro MOCHIMARU: "Application of a Spectral Finite Difference Scheme to Heat & Fluid Flow Problems" Proc.Computational Methods and Simulation in Eng.II I-1-II I-7 (1997)
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[Publications] 持丸義弘: "高分子溶液流のスペクトル法による数値シミュレーション" 第45回レオロジー討論会講演要旨集. 121-122 (1997)