1998 Fiscal Year Annual Research Report
確率解析とそのシュレディンガー作用素の解析への応用
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09640259
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松本 裕行 名古屋大学, 情報文化部, 助教授 (00190538)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上木 直昌 姫路工業大学, 理学部, 助教授 (80211069)
植村 英明 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (30203483)
森本 宏 名古屋大学, 大学院・人間情報学研究科, 教授 (20115645)
井原 俊輔 名古屋大学, 情報文化部, 教授 (00023200)
伊藤 正之 名古屋大学, 情報文化部, 教授 (60022638)
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Keywords | ポアンカレ上半平面 / ブラウン運動 / ラプラシアン / セルバーグ跡公式 / 幾何ブラウン運動 / メタプレクティック表現 |
Research Abstract |
ポアンカレ上半平面上のブラウン運動が,ウィナー汎関数として具体的に表現できることを用いて,上半平面上の一般化されたラブラシアンの解析を行うとともに,セルバーグ跡公式を証明した.このことにより,物理学者の経路積会を用いた推論がある意味で数学的に正当化されることを示した.この結果は池田氏との共著論文において発表される予定である. 上半平面上の確率解析において,幾何プラウン運動を積分して得られるウィナー汎関数が重要な役割を果たす.このウィナー汎関数は数理ファイナンスの理論において基本的であるが,その確率分布の表現は複雑である.しかし,指数分布に従う独立な確率変数との積を考えると,確率分布が簡単になることを示し,局所時間との関係も発見した.これらはYor氏との共著論文において発表した. 幾何ブラウン運動から出発して,最大値過程ともとのブラウン運動のある線形結合によって反射壁ブラウン運動やベンセル過程を表現するレヴィの定理,ピットマンの定理の拡張を示した.さらに,一般化されたベッセル過程との関係などさらに研究を進めている.一部の結果はYor氏との共著論文において発表する予定である. 以前,対応する古典力学のハミルトニアンが2次の多項式で,主部がラブラシアンであり非負の作用素のスペクトルが,対応する古典力学から完全に決定されることを,メタプレクティック表現を用いて示した.本年度,一般にこの2次の作用素のスペクトルが古典力学から決定されることを,2次元の場合に具体的に示すことに成功した.また,主部がラブラシアンの場合に熱核に対する表現を与え,応用例を挙げた.これは,ハミルトン力学に基づくファンブラクの公式とも呼ぶべきものである.
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[Publications] Nobuyuki Ikeda: "Brouwnian motion on the Hyperbdic plane and Selberg tranceformula" Journal of Functional Analysis. (発表予定).
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[Publications] Hiroyuki Matsumoto: "On Bougerol and Dufresne's identities for exponential Brownian functionals" Proceedings of the Japan Academy. 74巻SerA 10号. 152-155 (1998)