1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640295
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
東海林 まゆみ 日本大学, 理工学部, 講師 (10216161)
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Keywords | bifurcation / gravity wave / vorticity |
Research Abstract |
本研究の目的は、渦度一定の重力波の分岐問題を数値シミュレーションすることである。この結果と、過去に行った重力・表面張力波の分岐問題の結果とを合わせて、水の波の大域的分岐構造を調べることが目標である。 研究期間の最終年である本年度は主として、計算データの整理と問題点の考察にあてた。重要な計算データは、計算規模を大きくして結果の検討を行った。また、結果をグラフィック出力するためのプログラム開発にも時間を割いた。しかしこのような開発作業は、高機能グラフィックソフトが使える環境にあれば効率アップできる部分である。 本年度の成果を具体的にまとめると、以下のようになる。 1.分岐解の流体内部の流れの様子がどうなっているかを具体的に示した。それによると、渦度が正になると流体の下方に渦状の流れが発生し、渦度が大きくなるにつれてその渦状の流れが拡大しながら上方にあがってくる様子がわかる。このように流体内部の流れの様子を示した例は、これがはじめてである。 2.我々のアルゴリズムで非対称解を計算するプログラムを作成し、Zufiria('87)が求めた非対称な重力波(渦なし流)を確認すべく試みた。しかしZufiriaの数値計算に疑問を深める結果に終わった。これについては、更に研究を続けていきたい。
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