1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640320
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
北本 俊二 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70177872)
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Keywords | X線 / 分光器 / 結晶 / 回析格子 / ブラッグ反射 |
Research Abstract |
我々の研究室には、平成7年度に別予算で設置した21mのX線ビームラインを保有しており、各種実験のために、運転している。本実験では、その21mビームラインを用いるわけであるが、若干の改造が必要であった。初年度は、このビームラインの改造を行い、実際に結晶の回折格子的使い方で、分散したX線のデータがとれるよう準備を進めている。現在までには、別実験で使用しているCCDカメラをθ-20の回転テーブルに設置するためにCCDのヘッドを作製し動作確認を行った。このCCDヘッドは冷凍器と電子冷却素子によりCCDを-45Cまで冷却でき、画像取得のためには充分な冷却能力であることを確認した。このヘッドに試験用のCCDを取りつけCCDの動作試験を行いその性能を確認した。 さらに、結晶をビームライン回りに回転できるΘテーブルを設置し、動作確認を行った。この回転テーブルにより、結晶の軸の微妙な調整が可能になった。 CCDの較正および、各種試験のためのX線源および、較正システムの開発を行い、充分な性能を持つシステムを作り上げた(Hashimotodani,Toneri,Kitamoto et.al.1998).そこでは、99.999%の純度のアルミニュームを電子銃のターゲットとし、アルミニューム以外の輝線を極力小さく押さえることに成功した。その結果、0.4keVから2.2keVの範囲で、放射光に匹敵するような、実験室ではかつてない精度での構造のない光源を作ることに成功した。この装置により、放射光を使用することなく、精度よい実験室での実験を可能にした。 また、21mラインのX線の偏向度を測定し、使い方によっては大きく偏向していることを明らかにした。X線の偏光は結晶の反射にたいへん影響を与える。本実験でも、反射方向をうまく設定することにより、連続成分を落とし、輝線成分をより純度高く取り出すことが可能になることがわかった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] J.E.Deeter, D.M.Scott, P.E.Boynton, S.Miyamoto, S.Kitamoto: "35-day Evolution of Her X-1 Pulse Profile : Giuga Observation and Their Implication" The Astrophysical Journal. (in press). (1998)
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[Publications] K.Hashimotodani, T.Toneri, S.Kitamoto et al.: "Continuum X-Ray Source as a CCD Calibration System" Review of Scientific Initruments. 69,2. 392-395 (1998)
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[Publications] Y.Kamado, S.Kitamoto, S.Miyamoto: "Time Variation of X-Rays from GX5-1" Publications of The Astronomical Society of Japan. 49. 589-605 (1997)
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[Publications] K.Kinugasa, K.Torii, Y.Hashimoto, H.Tsunemi, K.Hayashida, S.Kitamoto et al.: "Discovery to a Faint X-Ray Pulsar, AXJ1820.5-1434 with ASCA" The Astrophysical Journal. 495. 435-439 (1998)
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[Publications] E.Kuulkers, A.N.Parnar, S.Kitamoto et al.: "Complex outbarst behaviour from the black-hole candiclate 4U1630-47" MNRAS. 291. 81- (1997)
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[Publications] H.Tsunemi, K.Yoshita, S.Kitamoto: "New Tochnigve at the X-Ray Efficieny Pleasumt of a Charge-Conplel Device with a subpirel Resotution" JTAP. 36. 2906-2911 (1997)