2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640353
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
窪田 高弘 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80161678)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中津 了勇 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10281502)
田中 実 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70273729)
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Keywords | 暗黒物質 / ニュートラリート / MSSM / AdS / CFT / Fokker-Planck方程式 / D-brane / Hanany-Witten効果 / Cardy境界状態 |
Research Abstract |
現在の宇宙物理学における観測によれば,宇宙には暗黒物質と呼ばれる未知の物質が存在する.この物質は非バリオン的であると考えられており,素粒子物理学の標準模型を越える超対称理論での,ニュートラリーノが有力な候補であると思われる.LHC以降の将来の加速器ではこのニュートラリーノを大量に生成することが真剣に考えられ始めている.そこで窪田と田中は,横井,大学院学生の枝元,進藤の協力を得て,ニュートラリーノと陽子の非弾性散乱の断面積を数値的に計算した.モデルとしてはMSSMを用い,パートンの分布関数としてはPDFLIBと呼ばれるものを使用した.いわゆるμパラメータを-75GeV,squarkの質量を300GeV,tanβ=2,SUSYを破るパラメータをM_2=120GeVとするならば断面積は4.65×10^<-2>fb程度となり,将来の実験として十分意味のある大きさであることが分かった.さらにこの断面積の種々のパラメータ依存性も調べた. 窪田と中津は,AdS/CFT対応において確率過程的な描像が可能かどうかを調べた.d次元のCFTに対応するd+1次元の重力理論の関係を,余分な1次元方向を仮想的な時間とみなし,時間が無限大となって平衡系に到達したものがCFTであるとなるようFokker-Planck方程式を調べた. 窪田はWienにいるJian-Ge Zhouとともに,球面に巻き付いたD2-braneの電荷がいかに定義されているかという問題を取り上げた.この目的のために,k個のNS5-braneとBPS D3-braneの配位を考察した.NS5-braneに垂直方向のCFTは,レベルkのSU(2)WZW模型で記述されるが,このCFTのCardy境界状態はある軸の周りに180度回転することができる.そして回転された状態はHanany-Witten効果によりD1-stringを生成したことに対応する.この結果D2-braneの電荷はkだけ変更されたことになる.即ちD2-braneの電荷はmodulo kでのみ定義されること,そしてその所以がHanany-Witten効果と結びついていることをCardy境界条件の言葉で説明できたことになる.
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[Publications] T.Kubota,.J.-Ge Zhou: "RR charges of D2-branes in group manifold and Hanany-Witten effect"Journal of High Energy Physics. 12. 03000-03010 (2000)
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[Publications] 窪田高弘,佐々木隆: "相対性理論"裳華房. 194 (2001)