1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640361
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
林 青司 神戸大学, 理学部, 教授 (80201870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲見 武夫 中央大学, 理工学部, 教授 (20012487)
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Keywords | ゲージ階層性問題 / Higgs粒子 / 高次元ゲージ理論 |
Research Abstract |
今年度の研究の主たる成果としては、ゲージ階層性問題を高次元ゲージ理論を用いて解決する試みに関する研究をまとめて“The Gauge hierarchy Problem and Higher Dimension Gauge Yheories"という論文としてModern Physics Lettersに発表した事である。 論文では、2次発散の問題は高次元ゲージ対称性によって解決されその意味の階層性問題はただちに解決される事を示した。一方でヒッグス粒子に対する有限の質量補正が残るが、これを回避するいくつかの方法が論じられた。簡単なものとしてコンパクト化のサイズを比較的大きく(たとえば1/TeV程度に)とる方法を論じたが、これは最近アメリカ等で急速に注目を集め始めている、“large scale compactification"のシナリオと密接に関連していてその意味でも興味の持てる結果だと思われる。そうしたコンテキストでの引用が既に6件程度ある。また、単連結空間である2次元球面にコンパクト化すると有限質量を消す事が出来る事、有限質量に影響を与える物質場の境界条件をダイナミカルに決定できる事を示した。 又、関連する分野の研究としては、超対称大統一理論におけるミュー中間子のレプトン・フレーバーを破る崩壊についての論文をまとめ、学術雑誌に投稿した。以前の結果とは質的に大きく異なる結果が得られた。
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Research Products
(1 results)