Research Abstract |
東京大学原子核科学研究センターにおいて,^<12>C(d,p)^<13>C反応のデータを入射エネルギー12-30MeVの範囲で系統的に測定した。このデータと,理研において^7Beビームを用いて測定したデータを解析中である。関連する問題として,以前に発表したことのある^<13>C(d,p)^<14>C反応のデータを見直し,改めて新しい論文にすることを,当時の共同実験者と検討している。 また同じように,軽い核の構造と天体核反応とって興味ある^9Be(d,p)反応,^7Li(d,p)反応,^<19>F(d,p)反応等を同センターにおいて行うためのターゲットの作成準備を進めている。 東北大学サイクロトロンRIセンターにおいて取得した(p,n_<IAS>P)の同時計測データは解析を終了した。この実験から得られたアイソバリックアナログ状態の幅とその崩壊に関する情報から,理論グループによってアイソスピン混合の計算が行われ,アイソベクトル型単極巨大共鳴の内,ターゲット核と同じアイソスピン成分を持つものの寄与が重要であることが分かった。この結果は国際会議に報告するとともに,Phys.Rev.Lett.誌に論文として発表された。また,同センターで行った他の実験の内,(n,n)反応に関する実験結果とその解析については,ポテンシャルパラメーターのエネルギー依存性のパラメトライズにまだ問題があることが分かり,現在再検討を行っているが,近い内に結論を出したい。さらに,^<6,7>Li(p,n)反応に関するデータとその解析,結果についての議論をほぼ終了し,国際シンポジウムで発表されたが,投稿論文として最終稿に近い形までまとめている。この他,^<40>Ar(p,n)反応,^<40>Ca(p,n)反応,^<40,42,44,48>Ca(^3He,n)反応についても,最終的な議論の詰めを行っている。
|