1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640442
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Research Institution | TOKYO METROPOLITAN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
佐藤 英行 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (80106608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 仁 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (60264587)
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Keywords | f-電子系 / ホール効果 / 熱電能 / 非フェルミ液体 / 多機能 / 微電圧測定 |
Research Abstract |
ホール係数(R_H)と熱電能の磁場依存・温度依存性を、液体H^3温度領域までの領域で詳細に測定し、更に稀釈冷凍機を用いた低温領域までの拡張を行った。f-電子系物質での最近の中心課題の一つである、非フェルミ液体異常の基本機構を明らかにする為に、各々の物質について良質の結晶育成を行い、抵抗(p)、比熱、帯磁率測定に加え、ホール効果、熱電能の測定を行った。Y_<0.8>U_<0.2>Pd_3:ホール係数暖温度減少とともに線形に上昇する。これは通常の系に比較し異常であるものの、濃度依存は0K近傍でのスピングラス転移に関連した通常の異常ホール効果で説明され、2チャンネル近藤効果の可能性は否定される。 CeNi_2Ge_2:ホール係数の高温側の温度依存はスキュー散乱によるとして概略理解されるが、低温領域では、フェルミ液体論から予想される関係、R_<H∝>P^2、に従わず、広い温度範囲に亙りR_<H∝>ln(p)の依存性を示す。しかし、現段階でこの振る舞いをフェルミ液体異常に帰着する議論はできない。Y_<1-x>U_xRu_2Si_2、Th_<1-x>U_xRu_2Si_2:特性温度(前者は〜30K、後者は〜8K)以下で、抵抗の急激な減少等のフェルミ液体異常を示し、2チャンネル近藤効果が最も期待されてきた物質系である。測定の結果、特性温度以下で、ホール係数は急激な減少を示し、通常の異常ホール効果の予測とは全く異なり、2チャンネル近藤モデルの予測と矛盾しない。また、熱電能も特性温度以下でシャープな極小を示し、新しい基底状態の可能性を示している。 その他、CeFe_2Ge_2において、常磁性状態からのメタ磁性異常を発見した。その他、メタ磁性的異常を示す物質に共通して、輸送特性の温度依存に、スピン揺らぎに起因すると思われる異常が現れていることを見出した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Sugawara et.al.: "Anomalous Field Dependence of Hall Effect in UPd_2Al_3" J.Phys.Soc.Jpn. 67. 2142-2143 (1998)
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[Publications] H.Sato et al.: "Hall effect in Yix UxPd_3 and CeNi_2Ge_2" Phys.Rev.B. 58. R2933-R2936 (1998)
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[Publications] H.Sato et al.: "Non-Fermi-liquid behavior in GeNi_2G_2 single crystals" J.Magn.Mogn.Mater. 177-181. 409-410 (1998)
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[Publications] Y.Aoki et al.: "Thermal properties of metamagnetic transition in heavy fermiou systems" J.Magn.Magn.Mater. 177-181. 271-276 (1998)
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[Publications] M.Hedo et al: "Superconducting Properties of CeRu_2" J.Phys.Soc.Jpn.67. 272-279 (1998)
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[Publications] H.Sugawara et al.: "New Heavy Fermion Metamagnet CeFe_2Ge_2" J.Phys.Soc.Jpn. 68no.4. (1999)