1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640509
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
宮町 宏樹 鹿児島大学, 理学部, 助教授 (30182041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 哲夫 鹿児島大学, 理学部, 助教授 (70112430)
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Keywords | 桜島 / 重力 / 重力異常 / 薩摩テフラ |
Research Abstract |
桜島島内において,詳細な重力異常分布を明らかにするためと過去最大級の火山活動をひき起こした火口位置の推定のため,重力測定と地質調査を実施した.重力調査は,鹿児島GS-沖縄GS間(重力差:375mgal)において,調査に使用する重力計2台の検定を行い,各重力計毎の補正値を求めた.その補正値をもとに,平成6〜7年度において実施した予備的重力測定で得られた桜島西部および南部域内の約250地点の重力測定データの再整理と再計算を行い,桜島西部および南部域の重力異常分布を求めた.また,桜島の北部およ北東部において,重力測定を実施し,西部の重力測定点と合わせて総測定点は約300地点となった.得られた重力異常分布は,桜島西部および南部域では正の重力異常(最大+21mgal),北部域では負の重力異常(最大-12mgal)を示している.一般的傾向として,南部から北部に向かって正の重力異常から負の重力異常にかわることである.また,注目すべきは,西部域の正の重力異常の領域(大正溶岩)内において,局地的に負の重力異常(-4mgal)を示す領域があることである.次に,広範囲にわたり,地質調査を実施し,薩摩テフラの詳細な層序・分布を明らかにした.この薩摩テフラの噴出源はこれまでの研究で指摘されているように,桜島の西部域の袴腰付近であると推定できた.この地質調査から明らかになった袴腰付近は,重力調査で明らかとなった西部域の局地的負の重力異常の領域とほぼ対応している.今後さらに測定領域を広げ,桜島内の詳細な重力異常分布を求めるとともに,西部域の密な重力測定を行い,より詳細な負の重力異常分布を明らかにする予定である.
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