1998 Fiscal Year Annual Research Report
背弧海盆形成前後のマントルプリューム-北部北海道での検証-
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09640541
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
周藤 賢治 新潟大学, 理学部, 教授 (50143748)
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Keywords | 遠軽地域 / 北部北海道 / 後期中新世 / 背弧海盆玄武岩 / 下部地殻 / マグマ混合 / 分別結晶作用 / Sr・Nd同位体比 |
Research Abstract |
北部北海道オホーツク海側の遠軽地域には、7-9Maの火山活動によって形成された大量の玄武岩(留岡玄武岩;TM玄武岩,千代田-隠沢玄武岩; CK玄武岩)と流紋岩(若松流紋岩;WK流紋岩)及び少量の安山岩(栄野安山岩;SK安山岩)を産する。これらの火山岩類について主要・微量元素組成の特徴及びSr,Nd同位体比の特徴を明らかにし,これらのデータに基づき,火山岩類の成因について以下のように議論した. 1. 玄武岩類は,主要・微量元素組成の特徴から,島弧玄武岩とは異なり背弧海型の玄武岩に似た地球化学的特徴を有している。 2. CK玄武岩,SK安山岩,WK流紋岩は主要・微量元素組成の特徴から,それぞれ2つのタイプに区分される. 3. WKタイブI流紋岩は,高いSrIと低いNdI値をもつことから下部地殻物質の部分溶融によって形成され,SKタイプ1安山岩は,CKタイプI玄武岩質マグマとWKタイプI流紋岩質マグマを含む複数の流紋岩質マグマとの混合によって形成された可能性がある.一方,SKタイプII安山岩とWKタイプII流紋岩は,CKタイプII玄武岩質マグマからの結晶分化作用によって形成されたものである. 4. 本地域の玄武岩質マグマは、千島海盆の拡大に伴って上昇したとみられるアセノスフェアに由来していると推定された。玄武岩質マグマの添加により、下部地殻が部分溶融して流紋岩質マグマが生成され、さらに両マグマの混合によって安山岩が形成されたことを議論した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 周藤賢治: "北海道北部、中新世〜鮮新世玄武岩の化学組成およびSr,Nd同位体組成" 財団法人産業地質科学研究所研究年報. 9号. 40-53 (1998)
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[Publications] Takashi Miyazaki: "Sr and Nd isotope ratios of twelve GSJ rock reference samples" Geochemical Journal. 32巻5号. 345-350 (1998)
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[Publications] Atsushi Aoki: "Stratigraphy and K-Ar ages of Tertiary volcanic rocks in the Hamamasu area,northwestern Hokkaido Japan" 地質学雑誌. 105巻・5号(発表予定). (1999)
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[Publications] 周藤賢治: "地殻・マントル構成物質" 共立出版株式会社, 330 (1997)