1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640543
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
宮田 隆夫 神戸大学, 理学部, 教授 (00107989)
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Keywords | 兵庫県南部地震 / 伏在活断層 / 五助橋断層 / 地下レーダ探査 / 反射強度 / 撓曲構造 / 神戸市街地 |
Research Abstract |
本研究で明らかになった点および試みた点を以下に述べる。 1. 地震断層の地下レーダイメージ:明治24年濃尾地震で動いた根尾谷断層と兵庫県南部地震で現れた野島断層の地下レーダ探査を行い,断層で地層境界面が不連続(ずれ,乱れ)を示す地下レーダイメージを得た[神戸大学都市安全研究センター研究報告,n.3に掲載予定]。野島断層の地下レーダイメージは根尾谷断層の地下レーダイメージと異なってみえる。これは,後者が基盤岩と未固結堆積物の間の断層で地質が著しく異なるのに対し,前者は同じ未固結堆積物中の断層であることによると考えられる。 2. 反射強度と地層:地下レーダイメージに現れた異なる反射強度と地質の関係をみるために,地下レーダの探査測線に沿ってボーリングを行った。その結果,砂礫層で一般に反射が強く,シルト層で反射が弱いことが判明した。また,反射強度のパターンがほぼ同一深度で連続する層構造を明らかにした[1998.3の地質学会関西支部例会で発表]。 3. 市街地の地下レーダ探査:神戸市灘区地域において,反射法地震探査でみつかった伏在断層の真上を地下レーダで探査し,地表から地下5m〜7mまでの堆積物の異常[不連続(ずれ,乱れ)あるいは撓曲構造]をみつけた。この異常は,反射法地震探査で見つかった伏在断層の直上に位置するので,その伏在断層の活動と関係づけて考察した。23本の探査測線で,その異常個所の連続性を追跡した。その結果その異常が既存の五助橋断層の南西延長部に現れることから,五助橋断層が市街地に南西方向へのびて,伏在していることを明らかにした。[第8回環境地質学シンポジウム論文集,神戸大学都市安全研究センター研究報告,n.2に掲載,1998.5の地球惑星科学関連学会合同大会,1998.9の日本地質学会で発表,1999.3のEUG10で発表予定]。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Hong,J.: "Strike-slip origin of Cretaceous Mazhan Basin,Tan-Lu Fault Zone,Shangdong,East China." The Island Arc. v.8,n.1(in press). (1999)
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[Publications] 宮田隆夫: "地下レーダで隠れた活断層をさぐる-都市の伏在活断層図作成に向けて-" 兵庫県政学. n.5(印刷中). 141-147 (1999)
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[Publications] 宮田隆夫: "都市の埋もれた活断層を地下レーダで探る" 神戸大学都市安全研究センター研究報告. n.2. 263-272 (1998)
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[Publications] Miyata,T.: "Ground-penetrating Radar Survey for Urban Active Fault In Kobe" Proc.8th Symp.on Geo-Enviroments and Geo-Technics. 119-124 (1998)
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[Publications] Miyata,T.: "Ground-penetrating radar surveys for urban active fault of the 1995 Hyogoken-Nanbu Earthquake." Proc.1st Iran-Japan Workshop on Recent Earthquakes in Iran & Japan. 47-56 (1998)
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[Publications] Lin,A: "Tectonic characteristics of the central segment of the Tanchen-Lujiang Fault zone,Shandong Peninsula,eastern China." Tectonophysics. v.293. 85-104 (1998)