2000 Fiscal Year Annual Research Report
砕屑岩組成からみた三波川変成帯と白亜系四万十帯・秩父累帯南帯との関連
Project/Area Number |
09640546
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
君波 和雄 山口大学, 理学部, 教授 (20127757)
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Keywords | 四万十帯 / 秩父累帯 / 三波川帯 / 砕屑岩 / 化学組成 / 白亜紀 / ジュラ紀 |
Research Abstract |
四国西部の三波川変成帯(八多喜ナップ等),秩父累帯,四万十帯北帯北縁部等の砂質片岩や砂岩の岩石学的・地球化学的検討を行うとともに,秩父累帯北縁部の地質調査を行い,以下の点が明らかになった. 1.秩父累帯南帯の斗賀野ユニット(ジュラ紀後期)の砂岩は,石英を主とする鉱物粒子に富み,岩片に乏しい.また,秩父累帯北帯の鹿野川ユニット(ジュラ紀前期)の砂岩は,流紋岩質の火山岩片に富む.この岩石学的相違は,地質年代の違いによる後背地変化と考えられる. 2.松岡(1998)により秩父累帯北縁部の変成をうけた斗賀野ユニットとされている地層は,地質調査結果に基づき,斗賀野ユニットと滝宮ユニット(新称)に区分される.滝の宮ユニットは,チャートをほとんどともなわず砂質片岩や泥質片岩から主に構成され,岩相的に斗賀野ユニットとは明瞭に区別される. 2.滝宮ユニットは,砂質片岩の地球化学的特徴から,四万十累層群(KSI/I':バランギニアン〜チューロニアン/コニアシアン)の変成相と推定される. 3.榊原ほか(1998)の秩父累帯北帯肱川ユニットは,砂質片岩の地球化学的特徴から,斗賀野ユニット(もしくは斗賀野ユニットとほぼ同年代の地層)の変成相と推定され,この南側に分布する鹿野川ユニットとは化学組成上明瞭に区別される. 4.八多喜ナップを構成する三波川変成岩類は,砂質片岩の地球化学的特徴から,四万十累層群(KSII/II':コニアシアン〜マーストリヒチアン)の変成相と推定される.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 公文富士夫: "砕屑岩研究の現状と21世紀への展望"地質学論集. 57号. 1-8 (2000)
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[Publications] 君波和雄: "日本列島のペルム紀〜白亜紀砂岩の改訂BI図と後背地の造構場"地質学論集. 57号. 9-18 (2000)
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[Publications] 小柳津篤: "四国西部の四万十帯における白亜期末〜古第三紀初期の砂岩組成"地質学論集. 57号. 29-41 (2000)
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[Publications] 石濱茂崇: "四国東部秩父累帯南帯・四万十帯北帯の岩石相ユニット"地質学論集. 57号. 97-106 (2000)
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[Publications] 君波和雄: "四国西部の白亜系四万十累層群の砂岩化学組成"地質学論集. 57号. 107-117 (2000)
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[Publications] 石濱茂崇: "化学組成からみた三波川帯と秩父累帯南帯・四万十帯北帯との関連"地質学論集. 57号. 133-143 (2000)