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1998 Fiscal Year Annual Research Report

古領家帯の復元-九州の地体構造の解明

Research Project

Project/Area Number 09640551
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

高木 秀雄  早稲田大学, 教育学部, 教授 (60154754)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 鈴木 和博  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90111624)
Keywords肥後帯 / 水越層 / 花崗岩礫 / K-Ar年代 / 山中花崗閃緑岩 / 古領家帯
Research Abstract

平成10年度は,九州肥後帯ペルム系水越層中の花崗岩礫の鉱物分離とK-Ar年代測定および全岩化学分析を実施した.ただし,有為な年代が得られた試料はわずかに1個のみであった.この礫に関する今回の検討結果は次の通りである.
1. トーナル岩礫の角閃石K-Ar年代は260±13Maであった.この値は花崗岩が約500℃に冷却した年代を示し,本岩が浅所貫入型の組織を有することから,本花崗岩の貫入・固結年代もペルム紀であることが明らかとなった.
2. この年代値に基づき,従来報告されているRb,Sr同位体組成をもとにSr同位体比初生値を計算すると,1試料を除き0.7037〜0.7053となった.
3. 年代測定を行った試料と,もう1つ比較的新鮮な試料について全岩化学組成分析を実施した.その結果,本岩はK20に乏しいMタイプに近似した性格を有し,Nb-Y,Rb-(Y+Nb)図において火山弧型花崗岩の特徴を有することが明らかとなった.
上記の3つの結果は,いずれも南部北上帯〜黒瀬川帯のペルム系中の薄衣型花崗岩礫と共通する特徴であり,かつ古領家帯を構成するペルム紀花崗岩類とも共通している.以上から,九州肥後帯水越層の礫を供給したペルム紀の後背地には,1000kmオーダーの細長く未成熟な島弧があり,Mタイプに近い花崗岩が地表に露出していたことが判明した.
なお,10年度はそのほか九州東部大野川層群分布域北部に存在する山中花崗閃緑岩について,同じ試料中の角閃石,黒雲母,カリ長石のK-Ar年代測定を実施した.その結果は各々103±5,104±5,75.1±3.8Maという結果となった.角閃石と黒雲母の結果は,平成9年度に実施した大野川層群中のトーナル岩礫の角閃石の年代(103-108Ma)と一致した.

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 吉村浄治・高木秀雄: "四国西部・唐崎マイヒナイトの構造解析とK-Ar年代およびその地体構造上の位置付け" 地質学雑誌. 105(印刷中). (1999)

  • [Publications] 鈴木和博 ほか3名: "CHIME年代測定法とその造山帯形成過程解析への応用" 地球化学. 33(印刷中). (1999)

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Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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