1998 Fiscal Year Annual Research Report
空間光変調器を用いた位相敏感フェムト秒時間分解四光波混合.
Project/Area Number |
09640593
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
服部 利明 筑波大学, 物理工学系, 講師 (60202256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中塚 宏樹 筑波大学, 物理工学系, 教授 (10111915)
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Keywords | 空間光変調器 / 液晶パネル / パルス整形 / シミュレイテッド・アニーリング法 / Ga^-As^+Pフォトダイオード / 2光子光電効果 |
Research Abstract |
空間光変調器として,市販の液晶プロジェクターなどに用いられている液晶ディスプレイ・パネルを用いて,位相敏感フェムト秒パルス整形器を作成した。用いた液晶パネルは,横640ピクセル,縦480ピクセルのもので,ツイステッド・ネマティック液晶を用いた,アクティブ・マトリックス駆動のTFT液晶パネルで,コンピューターによって各ピクセルごとに独立に明暗256調の表示が可能である。各階調において,この液晶パネルを透過する光の振幅と位相を知るために,新たにマイケルソン型の干渉計を作成し,透過特性を調べた。シミュレイテッド・アニーリング法による空間変調パターンの計算プログラムに,この特性を組み込むことにより,実際に用いる変調器に則した,変調パターンと,パルス波形を得られるようになった。次に,得られるパルス波形を位相情報をも含めて測定するために,干渉型の強度相互相関測定装置を製作した。検出器には,GaAsPフォトダイオードを用い,レーザー光の2光子吸収による光電流を測定した。また,ピエゾ素子による位相変調法により,高いデータクオリティを得ることができた。また,この測定の過程で,新たに光電子増倍管の2光子光電効果を用いる方法をも開発した。このような方法を用いて,整形パルスの波形を観測し,理論通りの時刻にパルスが形成されていることを確認した。また,パルスの位相を制御することにも成功した。これにより,位相敏感四光波混合を行う準備がすべて整ったことになる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] T.Fuji: "A white-light Michelson interferometer in the visible and near infrared regions" Rev.Sci.Instr.69・8. 2854-2858 (1998)
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[Publications] S.Kawato: "Short-range interference effect in the diffusion of light in random media" Phys.Rev.B. 58・10. 6180-6193 (1998)
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[Publications] T.Fuji: "Constructive and destructive two-pulse excitation investigated with a white-light Michelson interferometer" Opt.Rev.5・5. 263-266 (1998)
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[Publications] R.M.Koehl: "Automated spatial and temporal shaping of femtosecond pulses" Opl.Commun.157・1-6. 57-61 (1998)