1998 Fiscal Year Annual Research Report
環内部炭素に置換基をもつN-混乱ポルフィリン誘導体の合成
Project/Area Number |
09640642
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
古田 弘幸 京都大学, 大学院理学研究科, 助教授 (40244157)
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Keywords | N-混乱ポルフィリン / N-フェーズポルフィリン / 銀3価錯体 / ポルフィリン異性体 |
Research Abstract |
N-混乱ポルフィリン(NCP)の内部炭素への置換基導入に関して、1)ハロゲン化、及び、2)金属化について検討した。 1) NBSを用いると、すみやかに位置選択的臭素化が進行することが明らかとなったが、この臭素体はピリジン溶媒中で放置しておくと次第に、1000nm以上に吸収末端を持つ新規誘導体「N-フューズポルフィリン,(NFP)」が生成することを見い出した。単結晶構埠解析の結果、NFPをヒルスタン様骨格を有していることが明らかとなり、反転ピロールが再反転後、隣接するピロールと結合し、生成したものと考えられる。NFPを強塩基で処理すると、NCPが得られ、NCP一NFPの相互交換が可能であることが判明した。 2) NCPをPdG(II),Ag(I)の酢酸塩と処理すると、炭素-金属結合を有する平面4配位金属錯体か生成することが明らかとなった。磁化率測定、電気化学測走、及び、単結晶構造解析から、軸配位子を持たない、反磁性のPd(II)及びAg(III)錯体が形成することが明らかとなり、NCP配位子の多価配位子能が実証された。
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[Publications] Hiroyuki Furuta: "N-Fuseol Porphyrin from N-Confased Porphyrin" J.Am.Chem.Soc. 121(印刷中). (1999)
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[Publications] Hiroyuki Furuta: "N-Confused Tetraphenyloporphyrin-Silver(III)Complex" Inorg.Chem. 38(印刷中). (1999)