1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640664
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
田嶋 邦彦 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (50163457)
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Keywords | DNA / DNA酵素 / 溶液構造解析 / DNA4重鎖 / ヘム-DNA相互作用 / 銅錯体 / ポルフィリン |
Research Abstract |
N-メチルプロトポルフィリン(NMM)はフェロケラターゼ(FC)の強い阻害剤として知られている。NMMをハプテンとして得られたモノクローナル抗体が金属化反応の触媒活性を有することから、NMMはFCの遷移状態アナログ(TSA)として認識されている。最近、NMMをTSAとしたDNA配列のin vitroセレクションから、NMMに親和性を有する配列が見出され、それらの金属化反応の活性が研究されている^<2)>。 我々は、一本鎖DNAオリゴマーのFc類似活性と塩基配列およびそれらの二次構造の相関性に興味を持ち、ポルフィリンの金属化反応の詳細についてNMR、CDおよびHPLC法によって検討している。最も触媒活性が高いとされるstl配列(33量体)とNMMの相互作用についてNMR測定から核酸の2次構造と触媒活性の関連について知見が得られた。 カリウムイオンの共存下で記録されたStl配列のNMRスペクトル(310K)には11ppm近傍に検出されたGのイミノプロトンが特徴的である。この信号は340Kまでの温度上昇に連動して信号強度は可逆的に減少した。さらに、ナトリウムイオン共存下ではイミノプロトンの信号強度が著しく減少したことから、Stl配列は4重鎖構造を取ることが判明した。次に、NMMを当量および10倍量加えたNMRスペクトルを比較した。当量のNMMを添加するとG-4重鎖に由来するイミノプロトンが約2ppm高磁場シフトした これは、NMMがG-イミノプロトンに環電流効果を及ぼしたことを意味している。さらに、10倍量加えるとNMMのメソ位水素が約1ppm高磁場シフトして9ppm近傍に検出され、4重鎖構造からポルフィリンへの環電流効果も確認された。現段階でNMMの結合位置を特定することは出来ないが、少なくともNMMはG-4重鎖部分にインターカレーションすることが明らかにされた。この4重鎖構造の疎水環境がポルフィリンの金属化反応の反応中心である可能性が高いことが推察される。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kenji Kanaori: "^1H Nuclear Magnetic Resonance Study on Equilibrium between Two Four-Stranded Solution Conformations of Short d(CnT)" Biochemistry. 37・37. 12979-12986 (1998)
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[Publications] Toshinori Suzuki: "Misincorporation of 2'-Deoxyoxanosine 5'-Triphosphate by DNA Polymerases and Its Implication for Mutagenesis" Biochemistry. 37・33. 11592-11598 (1998)
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[Publications] Tajima Kunihiko: "Formation of porphyrin-metal complex catalyzed by single-strand DNA" Nucleic Acids Symposium Series. 39. 169-170 (1998)
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[Publications] Tajima Kunihiko: "Spectroscopic characterization of coaxially and π-π stacked binuclear copper(II)complexes of w-w'-bis(pyridine-2-carboxyamide)alkanes in acidic solution" Inorganica Chimica Acta. 283. 61-71 (1998)
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[Publications] Tajima Kunihiko: "Crystallographic and ESR studies of π-π stacked binuclear copper(II)complexes of 1,3-bis(quiniline-2-carboxamide)-and 1,3-bis(isoquiniline-3-carboxamide)propane" Inorganica Chimica Acta. (印刷中). (1999)
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[Publications] Tajima Kunihiko: "[1,3-bis(pyridine-2-carboxamidato)propane]paradium(II)and nickel(II)monohydrate" Acta Crystallographica Section C. (印刷中). (1999)