1997 Fiscal Year Annual Research Report
光捕集アンテナ系モデルとしてのピリジルポルフィナト亜鉛超分子の合成と性質
Project/Area Number |
09640678
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
木戸 寛明 日本大学, 工学部, 助教授 (40004444)
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Keywords | LHアンテナ系モデル / 超分子 / ポルフィリン / 光電子移動 / 光捕集 / ニトロシル錯体 / ミルテニウム錯体 / 光脱ニトロシル |
Research Abstract |
1.5-(4-ピリジル)-10,15,20-トリフェニルポルフィン(H_2P)の合成法を改良して収率を約5倍に改善した。この配位子を用いて生成させたZnPの再結晶条件を検討して,[ZnP]_4(不溶成分)の生成量を約7倍とした。目下,[(ZnP)_2(ZnP・^+)_2](DF_6)_2の大量合成を進めている。 2.3-ピリジル誘導体についても同様に収量を改善し,不溶成分の生成条件を検討している。 3.(1)5.65-ジピリジルポルフィンは安定性に問題があることが判明したため,フェニル基を導入して,5.15-ジピリジル-10,20-ジクェニルポルフィンに変換すべく実験を進めている。 (2)テトラピリジルポルフィンのピリジル基をメチルトシラートでメチル化し,5,10(15)-ジ-4-ピリジル-10(15),20-ビス(N-メチルビリジニウム-4-イル)ポルフィンの合成に成功した(日本化学会春季年会で発表)。これらポルフィンの一方のピリジル基にのみオキソアセタト架橋ミルテニウム骨格を導入した二元錯体の合成を試みている。 4.ルテニウム三核錯体における光脱ニトロシルをポルフィリンとの二元錯体における光電子移動のプローブとすべく,数種のニトロシル誘導体の合成を試みた。末端にニトロシルをもつピラジン架橋のミルテニウムの3量体を合成し,可視光によるニトロシル脱離を観測した。ひとつのルテニウム三核骨格にZnPとNOとをもつ錯体合成も最終段階にある。
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