1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640709
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
塩谷 優 広島大学, 工学部, 教授 (80002137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八尋 秀典 広島大学, 工学部, 助手 (90200568)
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Keywords | 金属内包シリコンクラスレート / 構造解析 / 電子スピン共鳴 / 電子状態 / 触媒反応 |
Research Abstract |
本研究では、金属内包シリコンクラスレートを合成し、磁気共鳴法により内包された金属周辺の電子状態を解明し、新しい分子認識機能を有するミクロポーラスクリスタル触媒系の開発を目的とする.得られた結果を以下に記す。 1)NaSi出発物質として高温、高真空下で脱ナトリウム反応を行なうことにより、ナトリウム金属内包シリコンクラスレートを合成した。Na_xSi_<46>およびNa_xSi_<136>構造(1.5<x<24)をもつ2種類のシリコンクラスレートの生成をX線構造解析により確認した。 2)Na_3Si_<136>化合物のNa原子ESRの温度変化を観測した。ESR強度の温度依存性の解析より、Na原子と伝導帯のエネルギー差として0.001eVが評価できた。 3)シリコンと遷移金属を組成比で混合し、高温で溶融することによりネットワークシリコンのサイトを遷移金属で置換したBa_8T_6Si_<40>クラスレート化合物(T=Cu,Ni等)を合成した。 4)シリコンクラスレート系と炭素クラスター系との金属を取り囲む局部構造の相違を検討するために、金属内包炭素クラスター(Na_3C60)の高圧下で合成を行った。伝導電子のESR観測を行い、電子状態につき検討を行っている。
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